名古屋ウィメンズマラソン2019が3月10日(日)に行われた。コンディションに恵まれた中、設定ペースを上回る素晴らしい展開でレースが進み、J・ジョハネスが2時間22分25秒の好タイムで優勝。日本人トップは終盤に凄まじい追い上げを見せた岩出玲亜で2時間23分52秒。既にMGC出場権を獲得していたものの、自己ベスト更新の素晴らしい走りを見せた。
注目の大ベテラン福士加代子も2時間24分9秒のタイムで8位でフィニッシュ、見事にMGC出場権を獲得した。その他にも上原美幸、前田彩里、谷本観月、池満綾乃がMGC出場権を獲得、上原、谷本、池満は自己ベスト更新となった。
レース前までMGC出場権獲得者は9人だったなか、今大会で一挙5人が出場権を獲得するすばらしいレースとなった。
最終結果
1 H・ジョハネス 2:22:25
2 V・ジェプケショ 2:22:58
3 V・ジェメリ 2:23:01
4 M・デファー 2:23:33
5 岩出玲亜 2:23:52 MGC出場権獲得済み PB
6 M・ジェプコエチ 2:23:59
7 S・ドッセーナ 2:24:00
8 福士加代子 2:24:09 MGC出場権獲得
9 上原美幸 2:24:19 MGC出場権獲得 PB
10 前田彩里 2:25:25 MGC出場権獲得
11 谷本観月 2:25:28 MGC出場権獲得 PB
12 池満綾乃 2:26:07 MGC出場権獲得 PB
13 LI Zhixuan 2:26:15
14 E・パシュリー 2:26:21
15 R・クリフ 2:26:56
16 上杉真穂 2:28:02 PB
17 竹池志帆 2:29:12
18 細田あい 2:29:27
19 石井寿美 2:30:44
20 川内理江 2:31:37
これまでの経緯
5km
最初の1kmは3分19秒と予定より少し速いペースで通過。このままいけば2時間20分台のゴールとなる好ペースだ。先頭集団は力のある海外招待選手に加え、福士加代子、前田彩里、上原美幸らMGC出場権を狙う日本人選手で構成。5km通過は16:53。海外勢に加え福士加代子、岩出玲亜、上原美幸が第一集団でレースを進み、前田彩里は第二集団で虎視眈々とレースを進めている。
10km
先頭集団と第二集団が少し離れてレースが展開される。引き続きペースメーカーが素晴らしいラップタイムを刻み、アップダウンに関わらず淡々とレースが進んでいる。海外勢も冷静に走り、日本人の中では岩出が先頭を引っ張り、福士や上原がしっかりとついている。MGC出場権を獲得している岩出も快調。10kmの通過は33:44。5-10kmも16:51と安定して好ペースが刻まれている。出場権を狙う選手のひとり、前田は第二集団で前を見据える展開が続いている。
15km
依然好ペースでレースが進んでいる。先頭集団の顔ぶれは変わらず力のある海外選手に加え岩出、ベテランの福士、上杉、上原が属している。その中で上杉は自己ベストを大幅に上回るチャレンジとなっており、先頭集団の後ろに着くような姿が目立ってきた。このままのペースで走りきればもちろんMGC出場権獲得となる。給水所で第二集団の谷本と吉田が転倒するアクシデントも。
20km
1km3分25秒前後の安定したペースが刻まれ続けている。先頭集団は依然10人で構成されており、岩出、福士、上原、上杉の4人がしっかりとついている。給水所付近で一瞬ペースが上がり上杉が遅れかけたものの、再度ペースが落ち着き上杉も戻る。後半戦に期待したい。第二集団では先程の転倒の影響か、給水付近では様子を見合ったものの、同様に安定したペースを刻んでいる。その中でMGC出場権を狙う下門が遅れ始めてしまう。
25km
先頭集団10人は大会記録も狙える好ペースで進む中、自己記録を上回るハイペースとなっている上杉の表情が徐々に厳しくなってくる。何度か集団から離されそうになるが、必死の形相で粘っている。MGC出場タイムを大幅に上回っている中で素晴らしいチャレンジと言えるだろう。第二集団は前田を中心にレースが進んでいるが、徐々に崩れ始めている。
30km
26kmをすぎたところで、ここまで粘りの走りを見せてきた上杉がついに遅れはじめてしまう。徐々に離され始め、先頭集団から10-20mほどの差がついてしまう。1人でもレースを作れる上杉、最後まで粘りきりMGC出場権を狙いたい。先頭集団では上原が快調に走り続けている。MGC出場権を持つ岩では徐々に表情が苦しくなり始めている。まもなくペースメーカーが外れ、激戦が予想される。
35km
ペースメーカーが外れついにレースが動く。海外勢が一気にペースを上げ、一時1km3分15秒ほどと10秒ほどペースアップ。ジェプケショ、ジェメリらが飛び出し、日本人3選手は徐々に引き離されてしまう。先頭の2人からデファーも少し遅れる。岩出、上原は苦しい表情に変わりながらも粘り、福士は淡々と走る。しっかりと前を見据え、トラックでしのぎを削りあったデファーを追いかけ日本人トップに立っている。このままいけば福士、上原、上杉、前田、池満、谷本の6人がMGC出場権獲得となる。
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