【Tリーグ】初代王者に輝くのは!?  KM東京vs岡山を総復習<ファイナル見どころ>

写真:張本智和(左・木下マイスター東京)・上田仁(岡山リベッツ)/撮影:ラリーズ編集部

2018年10月に開幕した日本卓球界待望の新リーグ・ノジマTリーグ。その記念すべき初のプレーオフが、3月17日、両国国技館にて行われる。10月~2月のレギュラーシーズン(RS)を勝ち抜き、見事プレーオフ進出を決めた男子の2チームは、RS 1位の木下マイスター東京(14勝7敗、勝ち点47、以下KM東京)と2位の岡山リベッツ(12勝9敗、勝ち点42、以下岡山)だ。

記念すべき初代王者に輝くのはどちらなのか、両チームの対戦結果を振り返る。

2018-2019シーズンのKM東京と岡山の対戦成績は、KM東京が4勝3敗とわずかに勝ち越しているが、うち5試合が1ゲームマッチのヴィクトリーマッチ(VM)までもつれ込む、ほぼ互角の戦いを繰り広げている。

ポイント1:両チーム監督が認める勝利の鍵・ダブルス

2月23日の対戦後インタビューで、KM東京の邱建新監督、岡山の白神宏佑監督の口から飛び出したのは「ダブルスが重要」との言葉。

過去の対戦を振り返ると、なんとダブルスに関しては岡山が全勝している。この強さの秘訣は、“ダブルスのスペシャリスト”と名高い森薗政崇に違いない。森薗のダブルス個人成績は勝率7割越えと圧倒的な強さを誇る。

岡山は他にも、ダブルス強者の上田仁、かつて森薗とのペアで全日本選手権を二連覇した三部航平を擁している。KM東京は水谷隼や張本智和など世界でもトップレベルの選手を中心に様々なペアで挑んだが、岡山のダブルスに勝つペアを見つけることができなかったか。岡山にとってダブルスは何としてでも取りたい1点、一方、KM東京はダブルスを取れば優勝に大きく近づく。第1マッチの攻防にぜひ注目したいところだ。

ポイント2:岡山の2本の大黒柱、上田・吉村

岡山の白神監督によれば、両国での作戦は「何とかダブルスを取り、どこかでシングルを取る」という構想。さらに両チームの対戦結果を詳しく見ていくと、岡山のシングルスでは高確率で上田仁と吉村和弘が出場していることがわかる。そして、この二人のどちらかがシングルスで白星を挙げると岡山は勝利か、少なくともVMまでは持ち込めている。

上田と吉村は、KM東京のツインエース・水谷と張本に勝つ可能性を十分に秘めている選手ではあるが、むやみな挑戦で共倒れすると優勝の可能性が一気に落ちてしまうだろう。岡山は上田と吉村をシングルスの何番目に起用するかが勝敗を左右するポイントとなる。

ポイント3:因縁のVM対決

冒頭でも述べた通り、両チームは7戦中5度、5番のVMまでもつれ込んでいる。両者の実力の拮抗具合を見れば、プレーオフでもVMで勝敗が決する可能性が充分に考えられる。レギュラーシーズンでの両チームのVMの対戦戦績はKM東京が3勝2敗と勝ち越し。

結果だけ見ればKM東京は水谷や侯英超、岡山は吉村の勝率が高いが、VMに出場する選手は第4マッチ終了後に決定するルールで、当日の調子や結果に大きく左右されるため、現時点では予測がつかない。最後まで目が離せない試合になりそうだ。

初代Tリーグ王者が決まる、注目のプレーオフ ファイナル男子は3月17日、13時試合開始だ。

KM東京vs岡山 レギュラーシーズンの対戦成績詳細

10/28 〇KM東京 3-2 岡山
水谷隼/田添健汰 1-2 上田仁/森薗政崇〇
〇松平健太 3-1 横山友一
張本智和 2-3 上田仁〇
〇水谷隼 3-1 吉田雅己
〇水谷隼 1-0 吉田雅己

11/25 KM東京 2-3 岡山〇
水谷隼/松平健太 0-2 上田仁/森薗政崇〇
〇張本智和 3-0 吉田雅己
〇水谷隼 3-1 吉村和弘
大島祐哉 1-3 上田仁〇
張本智和 0-1 吉村和弘〇

12/8 〇KM東京 3-1 岡山
水谷隼/松平健太 1-2 上田仁/森薗政崇〇
〇張本智和 3-0 イサンス
〇大島祐哉 3-0 吉村和弘
〇水谷隼 3-2 上田仁

12/27 KM東京 2-3 〇岡山
水谷隼/大島祐哉 0-2 上田仁/森薗政崇〇
〇張本智和 3-0 イムジョンフン
〇水谷隼 3-0 上田仁
松平健太 1-3 吉村和弘〇
張本智和 0-1 吉村和弘〇

2/3 〇KM東京 3-2 岡山
水谷隼/田添健汰 1-2 上田仁/森薗政崇〇
〇侯英超 3-0 吉田雅己
〇水谷隼 3-0 上田仁
松平健太 2-3 イサンス〇
〇侯英超 1-0 イサンス

2/16 KM東京 0-4 岡山〇
張本智和/田添健汰 1-2 上田仁/森薗政崇〇
侯英超 0-3 イサンス〇
張本智和 0-3 林昀儒〇
大島祐哉 0-3 吉村和弘〇

2/23 〇KM東京 3-2 岡山
張本智和/大島祐哉 0-2 森薗政崇/三部航平〇
〇水谷隼 3-2 林昀儒
侯英超 0-3 イムジョンフン〇
〇張本智和 3-0 吉村和弘
〇水谷隼 1-0 イムジョンフン

文:ラリーズ編集部

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