ベイ石田、開幕1軍絶望的 左肘に張り、開幕は今永有力か

 2年連続開幕投手を務めていたベイスターズの石田が左肘の張りを訴え、開幕に間に合わない見通しであることが10日、明らかになった。ラミレス監督は「回復するまでちょっと時間がかかる」と説明し、復帰のめども不明。昨季新人王の東に続く先発左腕の離脱は大きな痛手だ。当初は横一線の争いとされていた開幕投手は、オープン戦で抜群の安定感を誇る今永が初めて務めることが有力となってきた。

 3年連続の大役を狙ってきた石田は、オープン戦2試合で8回4失点とまずまずの内容だった。しかし、2日の日本ハム戦の後に症状を訴えたとみられ、実戦から遠ざかっていた。指揮官は「起こり得ることで仕方ない。他の人が故障しないようにしてくれれば」と願った。

 「左腕王国」を形成する東、石田の開幕1軍が絶望的となり、4年目今永が初の開幕マウンドに上がる可能性が高まった。4勝に終わった昨季からの復活を期す背番号21は、オープン戦2試合で8回1失点。9日の日本代表強化試合(メキシコ戦)でも先発し、2回1安打4奪三振と圧巻の投球だった。

 三浦投手コーチも侍ジャパンでの今永の勇姿に、「チームに帰ってきたら、(次のオープン戦登板で)長いイニングを投げてもらわないと困るね」と期待を寄せる。開幕投手の選出を任されている同コーチは常々、「開幕は1年間、軸で回ってもらう投手になる」と話しているが、安定感と経験がある左腕はその条件と一致する。

 今永に続く開幕ローテーション候補は浜口、飯塚のほか、オープン戦で好投が続く上茶谷、大貫の新人コンビ。ここにベテラン井納やバリオスらがどう絡んでくるか。

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