建設キャリアアップシステム、4月に本格スタート

 国土交通省は3月6日、「第6回専門工事企業の施工能力の見える化等に関する検討会」を開催し、建設技能者の能力評価制度とガイドラインの内容を固めた。3月中に能力評価制度の告示・公布を行う。4月1日から能力を評価する建設キャリアアップシステムが本格スタートする。

 建設技能者の能力評価制度では、各業種の能力評価実施団体(専門工事事業団体等)が評価基準を策定し、評価を実施する。国交省はその評価基準を認定する仕組み。認定基準の申請と実施規定の届け出の受け付けを4月1日から開始する。各団体は、国交省による評価基準の認定を受けた後、建設キャリアアップカードの申請受け付けを始める。

 2019年度は、課長クラスの技能者を中心としたマネジメントスキル向上講習会と建設キャリアアップカードの申請受け付けを同時に実施する。判定システムのオンライン化は2020年度から開始する。

 鉄筋、とび、型枠、機械土工の4業種ではすでに評価基準が策定されており、2019年度の早い時期に建設キャリアアップカードの申請受け付けおよび交付が始まる予定。

 建築大工と土工事については、現在、関連団体が評価基準の策定を進めており、2019年度中に建設キャリアアップカードの申請受け付けおよび交付をめざしている。

 建設キャリアップシステムは登録基幹技能講習制度と建設技能者の能力評価制度が必要になるが、講習制度を確立しているのは33業種。ALC協会(ALCパネル技能者)、CB工法協会(溶接技能者)、全国さく井協会(さく井技能者)は、2019年度に登録基幹技能者講習制度の創設を進め、その後に評価基準策定をめざす計画を立てている。

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