和気あいあい「なべブタっ球」 雲仙・50人が温泉競技楽しむ

 鍋のふたをラケット代わりに使って卓球をする雲仙温泉街の独自競技「なべブタっ球」の第1回国際大会が10日、雲仙市の雲仙温泉街にある雲仙メモリアルホールであった。約50人が、慣れない鍋ぶたに苦戦しながらも温泉競技を和気あいあいと楽しんだ。

 「なべブタっ球」は温泉定番の卓球に、島原半島の郷土料理である具雑煮のふたを組み合わせた雲仙温泉発祥の競技。雲仙青年観光会(市来勇人会長)を中心に7年前から普及に取り組んでいる。雲仙温泉街ではゴルフやテニスの国際大会が開かれており、あやかって初めての国際大会を開いた。

 島原半島内を中心に市内外から集まった参加者は、思い思いの衣装に身を包み、木製や陶器製などの鍋ぶたを手にダブルスで熱戦。思い通りにいかない球の行方に右往左往しながらコートを走り回った。

 雲仙福田屋の副料理長、中村一矢さん(33)は「使い慣れているはずなのに」と困惑。南島原市布津町から参加した森下進さん(63)は「どこに飛ぶか分からなかったが、とても楽しかった」と笑顔を見せた。

鍋ぶたを手に卓球を楽しむ参加者=長崎県雲仙市、雲仙メモリアルホール

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