植民地主義 問い直す 琉球処分140年シンポジウム

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 琉球民族独立総合研究学会(独立学会)は10日、第21回公開シンポジウム「ヤマト政府による琉球国武力併合(いわゆる「琉球処分」)140年を問う」を沖縄県宜野湾市立中央公民館で開いた。後田多(しいただ)敦神奈川大学准教授、音楽講師でユーチューバーの多嘉山侑三さん、松島泰勝龍谷大学教授が登壇した。日本が武力を背景に琉球国を滅ぼした1879年の琉球併合(琉球処分)、沖縄戦を経て現在の辺野古新基地建設に至る歴史を振り返り、日本の植民地主義を問うた。約230人が聞いた。

 後田多さんは琉球併合について「日本にとって初めての植民地獲得で、現在も沖縄は植民地だ。日本は民主主義国の中で数少ない、植民地を手放していない国だ」と指摘。「3度目の米朝首脳会談を沖縄で開くよう求めるべきだ。沖縄が進む道を考えるステップになる」と提起した。

 多嘉山さんは自身の先祖である尚真王との関わりを説明し「独自の歴史や文化を復興し、植民地から脱却するには琉球の自立、独立が必要だ」と強調。「ウチナーンチュのアイデンティティーが確立されるには一人一人の発信が重要だ。わかりやすく明確な根拠をもち、娯楽性も追求して発信していきたい」と述べた。

 松島さんは「日本政府は武力をもって琉球を併合したことを認めず、謝罪も賠償もしていない」と批判。琉球国が米国など3カ国と結んだ修好条約の原本を外務省が持っていることについて「返還を求める訴訟を起こすべきだ。琉球国はもうないが、琉球人の子孫には返還を求める権利がある」と訴えた。