「奮い立て」叱咤激励 ロアッソ、今季初戦

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雨の中、声援を送る熊本のサポーターたち=10日、熊本市のえがお健康スタジアム(高見伸)

 「J2復帰、そして優勝を」-。サッカーJ3ロアッソ熊本が熊本市東区のえがお健康スタジアムで迎えた10日の今季開幕戦。冷たい雨にもかかわらず、6478人の観客がスタンドを真っ赤に染めた。開幕勝利は逃したものの、イレブンは最後まで疾駆し、サポーターは今季の奮起を切望した。

 J1、J2に遅れること2週間。熊本に球春が到来し、サポーターの目が輝いた。2008年のJ2参戦以来ホーム戦に毎回訪れる山本節生さん(78)=熊本市東区=はオリジナルの法被に身を包み「昨夜は興奮して寝付けなかった。選手は前に前にと闘志を出してほしい」と期した。

 試合が始まると熊本は長野の攻勢をしのいだ。後半早々に失点したものの、攻撃のキーマンを担う新戦力の原一樹選手が36分にPKで待望の初ゴール。割れんばかりの「カズキコール」が響いた。5分後に勝ち越されても原選手が即座に同点シュートを決め、スタンドが大きく沸いた。

 J3へ初めて陥落しての初戦。入場者は昨季のホーム開幕戦の5197人を大きく上回った。チームが掲げる「1年でJ2復帰」が期待と化し、観衆を集めた。だが2-2で終わり、鈴木翔登主将は「最高の環境をつくってくれたのに申し訳ない」と悔いた。

 それでも観客席は温かかった。大学生の斉藤智花さん(20)=同市南区=は笑顔で「得点王を宣言した原選手の活躍に感激した。今年は期待できる」。

 熱烈な応援団が陣取るゴール裏からは叱咤[しった]激励が飛んだ。自営業の奥村宏一さん(40)=同=は「失点してエンジンがかかるのは昨年と同じ。全員で危機意識を持って早く立て直し、ぶっちぎりの優勝を」と注文した。

 昨季はJ2の22チーム中21位に沈み、J3に降格した。屈辱に涙したチームとサポーターは一つとなり、雪辱のシーズンを突き進む。(後藤幸樹)

(2019年3月11日付 熊本日日新聞朝刊掲載)