国内最多、覚醒剤30キロ押収 カナダ人旅客密輸疑い 成田空港

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イザベル被告から押収した覚醒剤とスーツケース。旅客からの押収量としては国内最多となった=11日、成田空港第2ターミナル

 覚醒剤約30キロ(末端価格17億9700万円相当)を航空機内に持ち込み密輸しようとしたとして、東京税関成田支署と成田空港署は11日、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入)などの疑いでカナダ人の男を2月に現行犯逮捕したと発表した。旅客からの覚醒剤の押収量としては国内最多。同日には約16.75キロを密輸しようとしたとして別のカナダ人女も逮捕しており、この日の押収量だけで、成田での昨年1年間の押収量の約9割に達した。千葉地検は11日、同罪などで2人を起訴した。

 起訴されたのは、カナダ国籍の男で鮮魚店員、ジョナタン・イザベル被告(21)。起訴状などによると2月17日、カナダ・モントリオール発の航空便に搭乗して成田空港に到着した際、衣類で包み隠し、スーツケース2個に入れた覚醒剤約30キロを密輸入しようとしたが、税関検査で見つかったとしている。

 同支署によると、事前情報を受け警戒していたところ、荷物が多く、カナダを出国する前日にパスポートの発給を受けていたことから、不審に思った税関職員がスーツケースを調べて発覚。「高額な報酬欲しさで運んできた。日本に出発する朝に空港でスーツケースを渡された。中身は知らない」と供述している。

 イザベル被告が逮捕された約1時間後には、カナダ人の女で自称データベースアナリスト、キャレン・リンダ・クラーク被告(59)を逮捕。起訴状などによると同日、カナダ・バンクーバー発の航空便に搭乗して成田空港に到着した際、木製装飾品などに隠した覚醒剤約16.75キロ(同10億500万円相当)を密輸入しようとしたが、税関検査で発見されたとしている。

 ビジネスクラスを使い「ビジネス相手にプレゼントするために持ってきた」と否認しているという。

 両被告に関連はないとみられる。旅客機による覚醒剤密輸では、2018年4月に羽田空港で約30キロが摘発されたが、今回は約400グラム上回ったという。