高校生平和大使のノーベル賞委派遣 ネットで支援募る

 今年もノーベル平和賞候補に推薦された高校生平和大使が3月上旬、ノルウェー・オスロのノーベル賞委員会などで、活動のPRをした。平和大使を支援する「高校生平和大使派遣委員会」は、この時の経費の支援を「クラウドファンディング(CF)」を活用し、広く求めている。

 平和大使は1998年、インドとパキスタンが相次いで核実験を実施したことをきっかけに発足。署名活動に取り組み約178万筆をこれまでに国連へ届けた。この活動が評価され、昨年と今年の2回、ノーベル平和賞の候補に推薦された。

 派遣委は、活動を知ってもらい、ノーベル平和賞受賞につなげようと、昨年に引き続き今年も平和大使を現地に派遣。だが派遣や4月に開催予定の報告会までには300万円以上の費用がかかり、他国にも海外派遣を控える派遣委の財政的負担は大きい。このため、派遣委は活動資金の一部100万円を、インターネットで不特定多数の人から出資を募るCFの活用で集めることにした。

 出資額は1口3千円と5千円で、申し込みはCFサイト「FAAVO長崎」を通じて4月15日まで。金額に応じて返礼品があり、オリジナルステッカーのほか5千円の出資者に対してはA4サイズのオリジナルクリアファイルを用意している。

 派遣委の平野伸人共同代表は「世界中に平和大使の運動が広がってきた。さらなる運動の広がりを目指し、支援者を増やしたい」としている。問い合わせは平野共同代表(電095.822.5253)。

第21代高校生平和大使が国連欧州本部を訪問したときの様子(高校生平和大使派遣委員会提供)

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