「食品ロスをなくそう」 鎌倉の児童、手作り新聞で訴え

手作りの新聞を駅利用者に手渡す児童=湘南モノレール大船駅前

 鎌倉市立小坂小学校(同市小袋谷)の4年4組の児童約30人が、まだ食べられるのに廃棄される「フードロス」を減らす取り組みを続けている。12日には大船駅周辺でキャンペーンを行い、手作りの新聞を配り、食べ残しをなくそうと訴えた。

 4組の児童は昨年9月、社会科の授業でごみとして廃棄される食品の多さを知って関心を持ち、自分たちで調べて深刻さを知った。まずは自分たちから行動に移そうと、給食の残飯量を減らすためにポスターを作製して各教室に掲示。結果、昨年11月の残飯量が前月比で約50キロ減少するなど、効果があった。

 取り組みを校外でも広めるため、「フードロス00(ゼロゼロ)応援隊」を結成。ポスターの掲示や新聞の配布を市内の町内会に依頼した。

 街頭キャンペーンも児童の発案で、今月5日に続いて2回目。スローガンの「君が動けば 世界が変わる」と書かれた横断幕を掲げ、飢餓に苦しむ世界の子どもたちの現状や、国内での食品の廃棄総量などを駅利用者らに声を合わせて伝えた。

 積極的に新聞を配った児童(10)は「初めは緊張したけれど、もらってくれる人がたくさんいて、思いが伝わったと思う。世界を変える一歩に近づいた」と笑顔で話した。

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