打ち勝つ野球 成熟 【Wセンバツ 明豊(上)】【大分県】

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川崎絢平監督の指示に耳を傾ける明豊ナイン=8日、明豊高野球部グラウンド

 第91回選抜高校野球大会は23日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。明豊と大分が県勢として7年ぶりにセンバツに乗り込む。大会は12日間(準々決勝翌日の休養日を含む)の日程で、全国の32校が平成最後の王者を懸けて激突する。開幕を前に、第81回大会以来、県勢として10年ぶりにダブル出場する両校を紹介する。

 明豊は昨秋の九州地区大会で準優勝し、10年ぶり3回目のセンバツ切符を手にした。決勝までの全4試合で2桁安打を記録し、初戦以外は毎試合、本塁打を放つなど強力打線が光った。ひと冬を越えて持ち味の攻撃力に磨きをかけた。

 昨秋は県予選をノーシードから勝ち上がり、県第1代表として九州地区大会に臨んだ。県予選から九州地区大会決勝までの9試合のチーム打率は3割7分6厘。出場32校の中でも上位の数字を誇る。強打で8強入りした2017年夏も記憶に新しい同校。地道に努力を続けてきた「打ち勝つ野球」が成熟してきた証しでもある。

 15年夏の甲子園の初戦、明豊は仙台育英(宮城)に1―12の大敗を喫した。「あの仙台育英戦から全て変わった」と川崎絢平監督は振り返る。突き付けられた現実に、全国で勝つためのチームづくりは根底から変わった。

 「打てないと甲子園では勝てない」。野手はスイングスピードを上げて強くバットを振ることを共通の目標とし、食事、筋力トレーニングにも気を配った。

 取り組みは今も脈々と続き、オフの今冬も投手とマシンでさまざまな球種を打ち分けるフリー打撃を繰り返した。最初の10分間は逆方向、5分間は外野フライなど、目的を持って連日、数時間以上、重い木製バットなどで打ち込み、打球を遠くに飛ばす感覚を磨いた。また多い日で500本のティー打撃も黙々とこなし、ミート力も養い続けた。

 季節を問わず、みっちりと振り込む姿勢は、チームにとって今では当たり前になった。甲子園での大敗から得た一つの答えは、昨秋の九州地区大会でも数字になって表れた。

 現在、それぞれがさらにパワーアップしている。表悠斗主将(2年)は「先輩たちを超える強打の明豊を甲子園で示す」と燃えている。