脳卒中救命率アップへ

室蘭・大川原病院「研修会」

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初期診療、早期治療トレーニング

医療・救急関係者らが脳卒中が疑われる救急患者への実践的な対応に理解を深めた研修会

 脳卒中初期診療のトレーニングコース・神経蘇生基礎研修法(ISLS)と、脳卒中病院前救護(PSLS)に関する研修会「室蘭コース」がこのほど、室蘭市寿町の大川原脳神経外科病院で開かれ、西胆振管内の医療関係者や救急隊員らが、脳卒中が疑われる救急患者への実践的な接し方や、体系化されたプロセスなどについて確認。患者観察や病院搬送、病院前救護などの知識習得に励んだ。

 ISLSは、日本神経救急学会、日本救急医学会、日本臨床救急学会が合同で開発した脳卒中初期診療のトレーニングコース。脳卒中の救急医療に携わる医師、看護師などが、脳卒中初期診療手順の技術的な課題を学ぶことで、一刻も早い治療につなげる狙いもある。

 PSLSは、消防職員・救急隊員対象の意識障害、脳卒中に対する病院前救護のトレーニングコース。病院前からの早期治療による脳卒中の予後改善を目指して、意識障害患者の原因検索と緊急処置を行うなど、患者が発症した現場から医療機関までの救急医療体制を体系化・標準化した。

 ISLSとPSLSを効果的に活用すると、チーム医療の体制が構築でき、超急性期脳梗塞に対する画期的な治療・血栓溶解療法(t―PA)に取り掛かる時間を短縮できるため、結果的に救命率向上にもつながるという。

 西胆振管内での研修会は今回で3回目で、2月23、24の両日に開催。医師や看護師、理学療法士、放射線技師のほか、救急隊員ら計50人が参加し、富山大大学院医学薬学研究部の奥寺敬教授(危機管理医学)のほか、函館脳神経外科病院の森脇寛副診療部長、大川原脳神経外科病院の大川原舞診療部長、市立室蘭総合病院の大山浩史脳神経外科部長らが指導した。

 この中で、模擬患者による実習では、重篤な状態か判断するため、言葉による応答や開眼の様子、運動機能などの確認について、システムに沿ったトレーニングを実践。参加者も真剣に取り組んでいた。
(松岡秀宜)