石木ダム差し止め訴訟 証人尋問可否 判断持ち越し

 長崎県東彼川棚町に石木ダム建設を計画する長崎県と佐世保市に反対地権者らが工事差し止めを求めた訴訟の第10回口頭弁論が12日、長崎地裁佐世保支部(渡邊英夫裁判長)であった。原告側と県市側で対立する証人尋問の可否についての判断は次回期日以降に持ち越された。

 原告側は、県市が主張する利水面、治水面でのダムの必要性を議論するため、市水道局の谷本薫治局長や水源開発問題全国連絡会の嶋津暉之共同代表の証人尋問を求めているが、県市側が難色を示している。弁論では同市が、谷本局長の証人尋問について「必要性は書面で判断でき、不要」とする意見書を提出した。

 原告側代理人によると、弁論前の進行協議で裁判所から、裁判官交代を終えた4月以降の判断が提案されたという。次回弁論期日は6月4日。4月22日に進行協議がある。

© 株式会社長崎新聞社