あのアニメのネットスラングの元ネタってなんなの?「マミる」「マミった」編

アニメに留まらず、映画・ドラマで頭部を失う、あるいは首を飛ばされ惨死するキャラクターを「マミる」「マミった」とネットでは形容することがあるが、この言葉の語源は2011年1月から4月まで放送されたアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』からきている。

同作で、主人公・鹿目まどかが、最初に出会う魔法少女・巴マミの死に様が元になっている言葉で、第3話「もう何も怖くない」において、巴マミは一瞬の油断こ突かれて、魔女・シャルロッテに頭から丸かじりされるのだ。

他の作品でも、似たような死に様をするキャラは数多くいたが、“放送前情報”の作品の設定とあまりに乖離した残酷な最期と、頼りになる先輩的ポジションだった同キャラの早々の退場が合わさり、視聴者に大きな衝撃を与え、そのままネットスラングとして定着することになる。

実は同作、放送前の情報や2話までのストーリー展開で、こういったシリアスな描写になることを隠しており、当時は魔法少女という比較的、残酷な展開になりにくい題材を使い、こういったストーリーにしたことは大きな話題となった。また、スタッフの構成でなんとなく察していた人達に関しても「ほら、やっぱり!」と答え合わせをする面で重要な回となっている。

業界内やコアなアニメファンの間では、当時から世界観やキャラの心情などを理解するのは、最低でも3話まで観なくてはならないということが定着していたが、この作品のおかげなのか、以降「アニメは3話から」はさらに多くの人に知られることとなった。(斎藤雅道)

*画像 「魔法少女まどか☆マギカ」 Ultimate Best(期間生産限定盤) 

© 株式会社ジェイプレス社