精米日や産地の偽装が発覚した(株)小池米穀(兵庫)が破産申請へ

 (株)小池米穀(TSR企業コード:660508923、法人番号:1140001034825、明石市藤江44-8、設立平成6年4月、資本金1000万円、小池喜之社長、従業員9名)は3月12日、事業を停止し、破産手続きを崔勝弁護士ほか1名(ミネルヴァ法律事務所、大阪市北区西天満5-1-9、電話06-4709-1233)に一任した。
 負債総額は約2億8000万円(平成30年3月期決算時点)。

 昭和44年4月に創業した米穀販売業者。半世紀にわたる業歴を有し、大手量販店を中心に販路を築き、平成15年3月期には売上高28億7175万円を計上していた。また、20年より海外輸出にも取り組み、香港・台湾・フィリピンの量販店および業務店へも販売していた。しかし、その後の業績は伸び悩み、財務面も脆弱な状況が続いた。また、主食用の白米と玄米の小売へのシフトに際し、無洗米(湿式)加工ラインを新設するなどしたことで投資負担が増加していた。
 30年3月期の売上高は約9億円にとどまるなか、大手量販店2社へ販売した18品目で、表示とは異なる米を混ぜて精米したり、実際の精米日とは異なる精米日を記載して納入したことが発覚。自主回収と購入者に対する返金対応も余儀なくされるなど動向が注目されるなか、今回の措置となった。

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