高校生、乳児触れ合い体験 子育ての喜び知る イメージ、前向きに変化

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赤ちゃんと触れ合う県立大洗高の生徒たち=2018年10月、大洗町大貫町

乳児と触れ合い、母親から子育ての話を聞く茨城県の「赤ちゃん触れ合い体験」授業に参加した県内の高校生が、授業の前後で、子育てに対する前向きなイメージが上昇したことが、県教委などのまとめで分かった。妊娠、出産、家庭生活など具体的なイメージの生成とともに、「自分は大切な存在だ」と答えた生徒が増えるなど、県教委は「子育てのポジティブイメージの広がりとともに、生徒の自己肯定感の醸成にもつながっている」とみている。

触れ合い体験は、県子ども政策局と県教委が連携して取り組む「ライフデザイン形成支援事業」の一環。将来の子育てについて考えてもらうことを狙いに、高校生が将来の人生設計を描くための支援事業として2017年度に始まった。同事業は、「赤ちゃん触れ合い体験」をはじめ、妊娠出産の仕組みや正しい性の知識を身に付ける「誕生学」、外部講師による仕事と子育て講演を実施。県内の子育て支援団体の協力を受け、本年度は県立高計10校(触れ合い体験など7校、講演3校)の生徒約2100人が参加した。

参加した生徒にアンケートした結果、授業の前後で、「喜び」は54.5%から69.6%、「楽しい」は50.5%から65.7%、「感動」は49.0%から61.6%など、子育てに対する肯定的なイメージが、いずれも大幅に伸びた。自由記述でも「子育ての楽しさや感動を知った」との意見が多かった。

一方、子育ての否定的なイメージは、「大変」が約9割と最も高かった。次いで、「疲労」44.4%、「難しい」44.0%、「不安」42.2%と続いた。

また、「いつか自分も親になりたい」との回答は、授業の前後で、いずれも約7割と変化はなかった。そのほか、自分には成長する力があると思うかとの質問には、「とても思う」「そう思う」が、授業の前後で、57%から15ポイント増の72%に上昇した。「自分は大切な存在だと思う」との回答も、「とても思う」「そう思う」が授業前の44%から授業後は56%に増えた。

県教委は「赤ちゃんの成長を目の当たりにすることで、自己成長力や、周囲に大切にされているという『気付き』につながっていることが読み取れる」とし、子育てに対する理解の深まりだけでなく、自己肯定感の醸成という“相乗効果”を生んでいると分析している。(朝倉洋)