中高生の悩み相談にライン活用 長崎県専用のアカウント開設へ

 長崎県教委は2019年度、無料通信アプリ「LINE(ライン)」を活用し、長崎県内の中高生の悩み相談に応じる。気軽に相談できる体制を整え、早期発見につなげたい考え。

 現在は、電話とメールで対応している。長崎県教委などによると、2017年度は家庭環境や友人関係、いじめ、学校生活の悩みなど計約1800件に上った。ただ、保護者からの相談が大半を占めているのが現状。子どもたちのSOSをいち早くキャッチし、適切に対処するため、中高生の多くがコミュニケーションの手段としている会員制交流サイト(SNS)を活用することにした。

 計画では、LINEに長崎県専用のアカウントを開設。「友だち」登録した中高生に「いじめられている」「クラスでいじめられている人を見た」「学校に行きたくない」など、さまざまな悩みを送ってもらう。内容を確認後、長崎県教委は関係機関などと連携して問題解決につなげていく。今後、さらに詳細を詰める。

 全国的に、夏休み明けに自殺をする子どもが増える傾向があるため、9月までには開設したい考え。長崎県教委児童生徒支援室は「秘密は必ず守る。気軽に相談してほしい」と話している。

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