ナショナルズが救援左腕・シップを獲得へ 左の強打者対策か

日本時間3月14日、ナショナルズはフリーエージェントのリリーフ左腕、トニー・シップと2020年の相互オプションが付属した1年契約で合意に至った。マイク・リゾーGMは今回の契約合意を認めており、身体検査後に正式発表される見込み。年俸は100万ドル、オプションのバイアウトとして25万ドルが設定されているようだ。同地区にはブライス・ハーパー(フィリーズ)、ロビンソン・カノー(メッツ)、フレディ・フリーマン(ブレーブス)と左打ちの強打者が多く、左打者に強いシップは彼らとの対戦機会が多くなりそうだ。

ナショナルズは先日サミー・ソリスを解雇したことにより、リリーフ左腕不足に陥っていた。ハーパーやカノーの移籍により同地区に左打ちの強打者が増えるなか、対左打者のスペシャリストとして起用できるリリーフ左腕の獲得を目指していたが、シップ獲得により、それを実現させた。リゾーは「彼の加入によってブルペンのバランスが良くなる。大舞台の経験もあり、左打者だけでなく右打者を抑えることもできる投手だ」とシップへの期待を口にした。

現在35歳のシップは、10年間のメジャー生活で左打者をOPS.707に抑える一方、右打者もOPS.719に封じている。ナショナルズのブルペンには2014~2015年のマット・ソーントン、2016~2017年のオリバー・ペレス以降、対左打者のスペシャリストと呼べる存在がおらず、昨季はその役割をソリスが担ったものの、思うような結果を残すことができなかった。右打者も苦にしないシップだが、基本的には対左打者のスペシャリストとして起用されることになるだろう。

クローザーのショーン・ドゥーリトルは「ナ・リーグ東部地区へようこそ。ここにはハーパーもいるし、フリーマンもいるし、カノーもいる」と語り、シップの加入を歓迎。「この地区には左打ちの強打者が多いから、彼は忙しくなるだろうね。でも、彼は左打者に強い、僕たちの新たな武器になると思うよ」と頼れる新戦力の加入を喜んだ。

© MLB Advanced Media, LP.