路線バス運行体制一体化 「利便性 損なわない」

 24日から始まる長崎県佐世保市内の路線バスの運行体制一体化を前に、佐世保市交通局と西肥自動車(西肥バス)、させぼバスの3者が14日、佐世保市役所で共同記者会見を開いた。主体となって運行する西肥バスの山口健二社長は「利便性を損なわないようにしたい」と強調した。

 佐世保市内の路線バスをめぐっては、3月末で市交通局を廃止し、西肥バスに路線を集約。市交通局の子会社、させぼバスが一部路線を受託運行する。

 再編実施計画では、運行本数は2015年度と比べ、これまでの競合区間で平均約27.5%、競合しない区間で平均約17.6%削減。通勤通学時間帯の本数は極力維持し、日中は等間隔の時刻で運行するようダイヤを調整する。

 運賃に変更はない。一体化以降、市交通局発行の定期券も期限までは利用できるが、車載の機材で認識できないため、運転手の目視で確認する。2019年度中には、ICカード乗車券「nimoca(ニモカ)」の導入を目指している。

 山口社長は「運行体制一体化がゴールとは考えていない。利便性を維持した持続可能なバス事業実現のため、企業努力を重ねたい」と力を込めた。させぼバスの中島忠彦社長は「これまでの役割を引き継ぎ、市民の足を守るよう頑張りたい」と語った。

共同で会見する(左から)山口社長、田崎勉交通局長、中島社長=佐世保市役所

© 株式会社長崎新聞社