タクシー値上げ審査入り 九州運輸局 離島を除く長崎県本土で

 九州運輸局は14日、離島を除く長崎県内本土地域でタクシー運賃の引き上げ要請が一定数に達したとして、値上げの可否の審査に入ったと明らかにした。認められれば消費税増税時の価格転嫁を除いて2007年以来となる。

 値上げは、長崎県内大手ラッキー自動車(長崎市)が昨年12月、初乗り運賃(距離1キロまで)を現行より50円高い560円にしたいと要請した。九州運輸局によると、その後、県本土の長崎Aブロック(事業者101社、所有車両2265台、同月時点)で50社以上が要請。審査開始の条件とされる車両数ベースの7割以上に達した。

 九州運輸局は今後、標準的な事業者を複数選び、現行料金のままで赤字経営になるか調査。値上げが必要と判断した場合、引き上げ幅の審査に移る。金額を確定し公示するまで半年程度かかる。

 一方、長崎県内離島の長崎Bブロックも、値上げ要請が車両数ベースの7割を超える見通し。九州では計7ブロックから要請が出ている。

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