「人生で一番濃い4年間」 体操・白井健三が日体大卒業

華々しい活躍を見せた大学4年間。白井(右)は大学院に進みさらに飛躍を期す =日体大・世田谷キャンパス

 体操男子日本代表の白井健三が15日、日体大の東京・世田谷キャンパスで行われた卒業式に出席し、「間違いなく、自分の人生の中で一番濃い4年間だった」と感慨深げに振り返った。

 岸根高時代に2年連続で世界選手権のメダルを獲得するなど一躍脚光を浴びて名門・日体大に進学した。リオ五輪団体総合では金、種目別跳馬の銅メダリスト。在学中に世界選手権で金メダル三つを含む計8個のメダルを手に入れ、もはや誰もが認める次世代のエースに成長した。

 「シライ」を冠した新技を生み出すなど技術・体力の向上は言うまでもない。ただ、理事長賞授与後の謝辞でも口にしたように「体操以外の面での成長がすごく大きかった」という。仲間との寮生活などを通じ「さまざまな知識、常識を身に付けることができた。大きな財産」と語った。

 入学式の時も最前列の同じ位置に座り、希望に目を輝かせていたのが「昨日のことのよう」と懐かしむ22歳は4月から大学院に進む。「立場が変わった状況で、後輩たちに見せるものは多くある」。引き続き大学の看板を背負いながら、東京五輪に向かっていく。

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