迫る 県議選 平成最後の戦い・4 大村市区(定数3) 保守票を奪い合う乱戦

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 自民が現職の松本洋介と里脇清隆、新人の北村貴寿を公認し、無所属現職の小林克敏と4人で保守票を奪い合う乱戦模様の中、立憲民主新人の牧山大和が非自民の結集を狙う。水面下での駆け引きが激しさを増し、前哨戦が熱を帯びている。
 「同じ自民と他党から若い人が出てきたが、政治はそんなに甘くはない」。里脇は2月17日に大村市内であった事務所開きで、新人2人への対抗心をあらわにした。現職の強みを生かし、これまで各地区で重ねた県政報告会は50回を超えた。だが、前回は自民公認が2人だったのに対し、今回は3人。そうした前回とは異なるさまざまな事情が、陣営の警戒度を高めている。
 一方、松本、牧山との三つどもえを戦った昨年2月の県議補選で9880票の次点に泣いた北村。雪辱を誓うが、支持層は里脇と重なる。加えて、自民公認が3人となったことで組織票が分散。自民の谷川弥一衆院議員(長崎3区)後援会関係者も「公認3人では表立って動けない」と漏らす。
 「後がない」覚悟で臨む北村は街頭活動などに加え、カフェに若者を集めた意見交換会も開くなど浮動票の取り込みに躍起。ある自民関係者は「毎日の街頭活動がボディーブローのように(有権者に)効いているかもしれない」と見るが、その効果は未知数だ。
 亡き父親から引き継いだ強固な後援会を持つ松本は、県議補選で県政復帰を果たした後も、精力的に“草の根”活動で浸透を図ってきた。2015年の市長選で敗れた苦い経験を踏まえ「下馬評は当てにならない」と上滑りを警戒する。
 「県と市の強い絆は小林先生が結んでくださっている」。3月12日、小林が市内で開いた総合選対会議。松本と争った市長選で、小林の支援を受けた園田裕史市長は小林を目いっぱい持ち上げてみせた。小林は中村法道知事や園田市長との蜜月ぶりをアピールし、後援会活動を活発化させる。だが一方で、不安もよぎる。「他の陣営に比べ有権者回りなどが足りていない。大丈夫といわれる選挙ほど大変だ」
 保守地盤に風穴をあけようと活動する牧山は「今は自民系に3議席を占められているが、逆に市民と野党が共闘できるチャンスだ」と捉える。あいさつ回りなどで「自民に対する批判の声は多い」と手応えを口にするが、子育て世代を中心とした無党派層をどこまで取り込むことができるか、投票率の行方にも気をもんでいる。
=文中敬称略=

◎立候補予定者

▼大村市区
松本 洋介 42 自現(3)
里脇 清隆 59 自現(1)
北村 貴寿 46 自新
牧山 大和 39 立新
小林 克敏 74 無現(6)

 【おことわり】立候補予定者名簿の政党は衆院勢力順(自民=自、立民=立、国民=国、公明=公、共産=共、社民=社、無所属=無)。同じ政党内は現職、元職、新人の順で、当選回数(丸数字)ごとに五十音順。