児童虐待緊急点検、571人の安全が未確認 横浜

横浜市役所

 横浜市は15日、国の指示で児童虐待事案を緊急点検した結果、対象者2231人のうち、571人の安全が確認できなかった、と明らかにした。国は子ども本人や保護者と面接した上で状況を確認するよう求めたが、児童相談所(児相)の職員が通常業務と並行で作業したため、1カ月の期限内に面接までに至らなかったとしている。

 同日の市会予算特別委員会連合審査会で、井上桜氏(無所属)に答えた。

 市こども青少年局によると、市内の対象者は、2月14日時点で児相が継続して指導していた児童ら。児相や関係機関は今月8日までに1660人を面接した。

 同局の齋藤聖局長は「各児相は子どもの安全を守るのが第一の役割。日々の通告や相談に対応しながら点検を行ってきた」とした上で、面接日程を確保できなかったなどと説明。引き続き、571人の安全確認を行うとした。

 千葉県野田市の小4女児虐待死亡事件を受け、国は2月14日、全国の自治体や教育委員会に1カ月以内の点検、報告を求める通知を出した。

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