今回が5回目 かつては松井秀喜や松坂大輔も躍動、MLB日本開幕戦の歴史

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来日記者会見を行った左からマリナーズ・イチロー、菊池雄星、サービス監督【写真:編集部】

2000年のメッツ・カブス戦が最初 今回はMLB日本開幕シリーズは7年ぶりの5度目の開催

 MLBの公式戦は年間162試合。NPBと異なり、地方球場で公式戦を行うケースは非常に少ない。本拠地球場で81試合主催試合を行うのが一般的だ。その例外は海外での公式戦。主としてマーケティング的な目的で、MLB球団は海外公式戦を行うことがある。

 海外での公式戦は1996年8月、パドレスがメキシコでメッツを相手に3試合行ったのが最初だ。これは当時、MLBがエクスパンションでメキシコに球団を設立する話があったことが背景にある。パドレスは1999年にもロッキーズとメキシコで公式戦1試合行っている。これは開幕戦だった。またエクスポス(現ナショナルズ)は本拠地での慢性的な不入りのために経営難に陥り、2003、2004年とアメリカ領プエルトリコで20試合以上の公式戦を行っている。

 日本での公式戦は2000年から12年まで計4回、8試合が開催されている。すべて開幕シリーズだ。

 先に記したチームの主催試合。球場はすべて東京ドームだ。

2000年
3月29日メッツ対カブス
3月30日カブス対メッツ

 2000年はメッツ、カブスが主催試合を1試合ずつ行った。日本人選手はいなかったが、カブスのサミー・ソーサ、メッツのマイク・ピアッツァなどのスーパースターがプレーした。第1戦はカブスが5-3で勝ち、第2戦はメッツが5-1で勝った。

 2003年は3月25、26日にアスレチックス対マリナーズの2試合が予定されていたが、イラク戦争が勃発したため中止となった。イチローの凱旋試合になるはずのシリーズだった。

2004年
3月30日デビルレイズ対ヤンキース
3月31日デビルレイズ対ヤンキース

 前年ヤンキースに入団した松井秀喜の凱旋試合。松井は「2番・左翼」で先発出場し、2試合で9打数3安打1本塁打3打点と活躍した。第1戦はデビルレイズが8-3で勝ち、第2戦は12-1でヤンキースが勝った。

2008年
3月25日アスレチックス対レッドソックス
3月26日アスレチックス対レッドソックス

 前年レッドソックスに入団した松坂大輔、岡島秀樹の凱旋試合。第1戦では松坂が先発したが、5回自責点2で降板し勝ち星つかず。チームは6-5で競り勝ち、9回に登板して無失点で抑えた岡島秀樹に勝ち星が付いた。第2戦はアスレチックスが5-1で勝った。この年からアスレチックスの正捕手になったハワイ生まれの日系3世カート・スズキ(日本名:鈴木清)にも注目が集まった。

2012年
3月28日アスレチックス対マリナーズ
3月29日アスレチックス対マリナーズ

 イチローの初めての凱旋試合。イチローはメジャー12年目、すでに38歳だったが、第1戦では5打数4安打と大活躍。マリナーズも3-1で勝利した。第2戦は、イチローと同い年のバートロ・コロンの好投で4-1でアスレチックスが勝った。この年もアスレチックスはカート・スズキがマスクを被った。

 この年、川崎宗則がマリナーズとマイナー契約。開幕ロースターには入らなかったが、東京ドームでのエキシビションゲームではマリナーズのユニホームでイチローとともにプレーしている。この年の7月にイチローはヤンキースに移籍。多くのファンを驚かせた。

2019年
3月20日アスレチックス対マリナーズ
3月21日アスレチックス対マリナーズ

 前回から7年ぶりの同じカード。イチローはこの間にヤンキース、マーリンズを経て再びマリナーズに戻ってきた。現時点でメジャー最年長の45歳だ。さらに、マリナーズは第2戦で西武から移籍した菊池雄星が先発する予定。日本人選手のメジャーデビューが日本での試合になるのは史上初だ。マリナーズは通算380本塁打のエドウィン・エンカーナシオンが新加入。スピードスターのディー・ゴードンらがラインナップに並ぶ。対するアスレチックスは、昨年の本塁打王クリス・デービス、好守の三塁手マット・チャップマンらが出場する。日本人選手以外にも、多くの見どころがある。

 なぜか日本での開幕戦は、スイープがなくすべて1勝1敗だった。今季のシリーズはどうなるだろうか?(広尾晃 / Koh Hiroo)