大須戸能、14年ぶりドイツ公演 交流再開に向け関係者ら意欲

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ドイツで初公演を行い、好評だった大須戸能=2000年、ドイツ・バウエルバッハ村

 村上市大須戸地区で江戸時代から続いている県無形文化財「大須戸能」が7月、ドイツで14年ぶりに公演されることになった。市町村合併前の旧朝日村時代に交流していたドイツの劇団「フリードリッヒ・シラー自然劇団」(ドイツ・チューリンゲン州バウエルバッハ村)の創立60年記念祭に招かれた。交流の復活に向け、関係者は張り切っている。

 大須戸能とシラー自然劇団との交流は、早稲田大で教えていたドイツ人教授の橋渡しで1999年にスタート。大須戸能側が2000年にドイツで公演した際に姉妹団体となり、大須戸能は03年、05年に訪独した。01年と06年にはシラー自然劇団が旧朝日村で公演し、友好を深めた。しかし、08年の市町村合併を機に、交流は途絶えていた。

 両団体を橋渡しした教授の教え子が17年に訪独した際、シラー自然劇団を訪ねたところ、60年記念祭の招待に関する親書を手渡された。親書には「両国民の相互理解促進と平和維持に貢献しよう」などと書かれており、大須戸集落の住民らもドイツ側の熱意を受け、訪独を決めた。

 大須戸能を継承する「大須戸能保存会」会員ら12人が参加、7月初旬から1週間ほど滞在する。渡航費は全員で約300万円かかることから、4月3日に大須戸の八坂神社で行われる大須戸能の定期能などで募金を呼び掛けることにした。

 ドイツ公演の演目は今後検討する。保存会の中山定一郎会長(86)は「日本の伝統芸能をドイツの人にじっくり観賞してほしい。ドイツ公演を通じて大須戸の若い人たちにも興味を持ってもらいたい」と話している。

 募金などの問い合わせは大須戸担い手センター、0254(73)1147。