MLB新ルール“ワンポイント”禁止に“左キラー”悲鳴「影響があるとしたら最悪だよ」

昨季はインディアンスなどに在籍し、今季からDバックスに移籍したマーク・ゼプチンスキー【写真:Getty Images】

ダイヤモンドバックスのゼプチンスキーが地元紙「AZセントラル」に語る

 メジャーリーグ機構と選手会の間で合意に達した投手の“ワンポント起用”を禁止する新ルール。試合時間の短縮のために、投手には3人の打者との対戦か、イニング終了までの登板が義務付けられ、新ルールは2020年に導入されることとなる。

 左キラーなどの“一人一殺”継投ができなくなるこのルールに、早くも選手から“悲鳴”があがっている。「僕の仕事に影響があるかもしれない」との声をあげたのは、ダイヤモンドバックスの左腕マーク・ゼプチンスキー。地元紙「AZセントラル」が報じている。

 昨季ブルージェイズ、マリナーズ、インディアンスに在籍していたゼプチンスキーは左キラーのスペシャリスト。2009年にメジャーデビューを果たして以降、メジャー通算506試合に登板しているものの、2012年は70試合で46.2イニング、2015年には72試合で35イニングなどとイニング数が試合数を下回っており、ワンポイントで起用されてきたことが分かる成績となっている。

 今回の新ルールについて、ゼプチンスキーは「AZセントラル」で「正直に言うよ。来年、僕の仕事に影響があるかもしれない。左打者ほど上手く右打者に投げられない僕のような投手たちにとって、仕事に影響があるかもしれない」と語っている。当初は先発を務めていた左腕だが、2012年に“左キラー”に転向しており「左打者からアウトを取るのは本当に得意なんだ」という。

 記事では「彼は新ルール導入後、球団が彼に機会を与えることに躊躇するのではないかと心配している。例えば、次の打者がマニー・マチャドや他の右打者の場合、監督は走者がいる状況でエリック・ホズマー相手に登板させてくれるだろうか、と語った」と指摘され、左腕自身も「スーパーリリーフなどがいて、(左腕スペシャリストは)すでに絶滅危惧種だけれど、仕事に影響があるかもしれない。僕のような投手が少ないことは分かっているけど、それでも僕たちはプレーし続けたいし、影響があるとしたら最悪だよ」と、今回の新ルールで自身に及ぼす影響を危惧していた。(Full-Count編集部)

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