【MLB】大谷翔平、“二刀流ルール”に考え「そういう人がちょっとずつ増えていく」

会見に応じたエンゼルス・大谷翔平【写真:盆子原浩二】

キャンプ終了後はアナハイムへ戻ることも決定「実戦で準備する時間があまりない」

 エンゼルスの大谷翔平投手が16日(日本時間17日)、スプリングトレーニングを行うアリゾナ州で報道陣に応対し、2020年から新たに選手登録に加わる「Two-Way Player(二刀流)」の新制度を歓迎した。昨季、メジャー1年目でベーブ・ルース以来となる投打二刀流で活躍し、ア・リーグ新人王に輝いた大谷は「僕に関してはプラスでしかないかなと思います。チームとしては1つ枠が空くのでいいんじゃないかな。戦術的なことは僕のところではないので」と語った。

 米メジャーリーグ機構と選手会が発表したところによると、2020年から出場選手登録枠が25人から26人へと拡大され、投手と野手が13人ずつとなる見込み。明確に選手は「投手」か「野手」に分けられ、野手の登板は延長戦か、6点以上の点差がついている場合にしか認められなくなる。

 投手でも野手でもない「Two-Way Player」には「投手として20イニング登板」し、同時に「野手として20試合(各試合で最低でも3打席)以上出場する」ことが義務付けられることになった。

 大谷の登場により、MLBにも二刀流選手が増えつつあることから生まれたルールだが、当の大谷は「何も変わりはしないけど、枠ができるのは悪いことではないかな。ルールみたいなものが細かくできてくるのはいいことじゃないかなと思います。どんどんちょっとずつそういう人が増えていくと思うので、そういう枠を作らないといけないということなのかな、と思います」と冷静に話し、“大谷ルール”とも呼ばれることに対しても「特になんともないですね。なんでもいいと思います」と意に介さなかった。

 右肘のトミー・ジョン手術のリハビリに励んでいる大谷。この日、スプリングトレーニング終了後はチームとともにアナハイムへと戻り、リハビリを続けていくことが決まり「帯同しながらゲームに入って行く雰囲気を感じながら、実戦の中で準備する時間はあまりないと思うので、見るだけでもちょっと違うかなと思います。プラスになると思う。野手なので、サインプレーだったり、サインも変わると思うので、そういう細かいところをチームのミーティング通しながら、ゲームも客観的に見ながら、サインも見て覚えていったら、入った時に役立つかなと」と語っていた。(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

© 株式会社Creative2