東京パフォーマンスドール、渋谷ライブシリーズ完結!CDデビュー5周年を記念して6月にシングル発売決定!

6人組ガールズグループ・東京パフォーマンスドール(通称TPD)が3月17日、東京・渋谷ストリームホールにて「渋谷 LIVE CIRCUIT~THE FINAL~」を開催した。同公演は昨年7月13日から、“TPD結成の地”渋谷で行なわれてきたライブ・シリーズ「渋谷 LIVE CIRCUIT」の完結編。6月12日に待望の8thシングルがリリースされることも、この日に発表された。

「渋谷 LIVE CIRCUIT」は今回が通算10回目の開催。メンバーが3名卒業したことにより、およそ8か月の中でTPDのメンバーは6人の新体制としての基盤をしっかり作り、チームワークを磨き込み、ステージングを発展させてきた。

1:歌い分けや振付のフォーメーションなどを新体制用にアレンジし、披露したこと。

2:このところパフォーマンスの機会に恵まれていなかった先代TPDの曲を復活させ、ユニット“ぐーちょきぱー”曲も新たなメンバーで継承したこと。

3:ユニット曲やソロ曲の割合を増やし、個々の可能性を広げ、個性をアピールしたこと。

4:最新フル・アルバム『Hey, Girls!』のリリース(昨年11月21日)以降、そこからの楽曲の割合を増やしていること。

決して立ち止まることなく常にサムシング・ニューに取り組むTPDの姿を定期的に見届けることのできる、実に意義あるライブ・シリーズが「渋谷 LIVE CIRCUIT」なのだ。その集大成ということもあってか、チケットは早々にソールド・アウト。超満員のホール内は異様なほどの熱気にあふれ、ファンの誰もが6人の登場を今か今かと待ちわびている。そんな空気を突き破るように響き渡ったのは、まるでサーキットで生録りしてきたかのようなエンジン音。当ファイナル公演のために用意された、「Neo Elements –CIRCUIT Ver.-」の導入部だ。レーシングスーツのような衣装を着たクルーがチェッカーフラッグを振りまわし、彼らが左右にはけると共に橘二葉の鮮烈なダンスが視界に飛び込んでくる。続いて浜崎香帆、脇あかり、櫻井紗季、上西星来、高嶋菜七の順に登場、それぞれがしなやかな動きで魅了した後、高嶋の歌い出しが冴える最新作のタイトル曲「Hey, Girls!」へ。さらに「Glowing」、「現状打破でLove you」、「Collection feat. ☆Taku Takahashi (m-flo)」と、同アルバムからの曲を続け、現在進行形のTPDサウンドをストリームホールに響き渡らせた。

ソロ&ユニット・コーナーは、浜崎のソロ曲「Over The Rainbow」から始まる。以前披露した時よりもさらに、地声とファルセットのつながりがスムーズになっているように感じられ、一切の力みのないまま、ものすごく自然にメロディが表現されてゆく。彼女はさらにヴォーカリストして一段高いステップに達したようだ。続いては、ユニット“ぐーちょきぱー”のレパートリーから「BIRI BIRI GIRL」。ぐーちょきぱーのオリジナル・メンバーである櫻井に、上西、高嶋を加えた年長組が思いっきりはじけながら歌い踊る。いっぽう、シックでクールな世界が広がるのは脇あかりがリード・ヴォーカルをとる「Shadow Dancer -Rearranged ver.-」。途中から浜崎と橘もバック・コーラスで合流する。そのふたりがアグレッシブな音作りに乗せて超絶的なダンスを繰り広げる「BURN ME OUT」を経て、上西と脇のユニット“赤の流星”による「紅 ~beni~」へ。4月13日に渋谷・clubasiaで行なわれるワンマンライブ「Into The Night 〜憂鬱な夜の夢〜」への期待をさらに高めたあと、リーダー・高嶋が英語曲「be alright・・・」をしっとりと歌う。

以上6曲でメンバーの個性、多彩な持ち味を際立たせた後は、再び全員によるステージだ。先代曲「OVERNIGHT SUCCESS」「ダイヤモンドは傷つかない」「夢を」のリアレンジ・ヴァージョン、最新アルバムからの「Counting the seconds」、さらにシングル曲「TRICK U」「純愛カオス」など、LIVE CIRCUITだけではなく、これまでのTPDの歩みそのものも総括するような選曲で引き込む。各メンバーがイメージカラーのライトを持って熱演する「OVERNIGHT SUCCESS」がセットリストに復活したのも喜ばしいし、本編の締めくくりとして、新生TPDのデビュー曲「BRAND NEW STORY」と、現時点の6人のテーマ・ソング的楽曲である「SHINY LADY」が続けて歌われたのも実にエモーショナルだ。

先日バースデーを迎えたばかりの橘二葉と櫻井紗季をお祝いして、ファンからの“ふたば&いさきコール”が高まる中、アンコールが始まった。サーキット柄のトレーナーに着替え、やはりサーキット柄のタオルを振り回す「Are you with me??」のあと、いよいよバースデーコーナーだ。3月5日に橘二葉が20歳の、3月8日に櫻井紗季が22歳の誕生日を迎え、ついにTPD全員が成人になった。ケーキ、アルバム、花束、ハッピーバースデーの合唱などで祝福されたふたりは、「ハタチになったということで、大人の仲間入りじゃないですか。自分の行動に責任を持ちたいなと持っています。こんな私ですけれど応援してくれると嬉しいです。これからもよろしくお願いします」(橘)、「22歳になりました。最近、学生を卒業しまして、ついに芸能一本になりました。やりたいこと、楽しみたいことにいくまでの過程が大事だと思うし、その積み重ねを努力しないと自分のやりたいことにたどりつけたいんだなと感じたので、必死にくらいついてがんばりたいと思います」(櫻井)と抱負を語った。そしてTPDの6人は、橘と浜崎が振り付けした“Lovelyダンス”がSNSやYouTubeでも話題の「Lovely Lovely」をキュートに披露。最後は、リーダー高嶋が「自分たちのいまいる環境を当たり前と思わず、初心の気持ちを忘れずにこれからも頑張っていきたいと思います。」とメッセージを届け、ファンへの深い感謝を込めたバラード「my dearest」を魅せた。

通常ならここで特典会に移るはずなのだが、せっかくのファイナル公演を終わらせたくないという気持ちはファンもメンバーも同じ。ダブルアンコールの声援を耳にした6人はすぐにステージに戻り、「Hey, Girls!」を再び歌唱。場内を埋め尽くした観客とコール&レスポンスを行なうだけでなく、彼らひとりひとりにしっかり視線を届けるようにパフォーマンスを繰り広げていく。以前からのファン、6人体制以降の新規ファン、TPDが一体となってつくりあげてきたライブ・シリーズ「渋谷 LIVE CIRCUIT」は、ここにクライマックスを迎えた。

今年6月にはCDデビュー5周年、結成6周年を迎えるTPD。6月12日に8枚目となるシングルをリリースすることも発表され、更なるステップアップが期待される。そして個人活動では、メンバーの上西は初の「GirlsAward 2019 SPRING/SUMMER」出演、浜崎はミュージカル「リューン〜風の魔法と滅びの剣〜」再演ヒロイン役での出演、橘は舞台「junkie sista×junkie bros.『REizeNT〜霊前って…〜』」に出演と幅広く決まってきている。個人として、グループとして、さらなる充実を加えつつアニバーサリーに向かうTPDから、さらに目が離せない。

(text:原田和典/音楽ジャーナリスト Photo:Jumpei Yamada)

■セットリスト

1. Neo Elements -CIRCUIT ver.-
2. Hey, Girls!
3. Glowing
4. 現状打破でLove you
5. Collection feat. ☆Taku Takahashi(m-flo)
6. Over The Rainbow / 浜崎香帆
7. BIRI BIRI GIRL / 櫻井紗季、高嶋菜七、上西星来
8. Shadow Dancer -Rearranged ver.- / 脇あかり(浜崎香帆、橘二葉)
9. BURN ME OUT / 浜崎香帆、橘二葉
10. 紅 ~beni~ / 赤の流星
11. be alright… / 高嶋菜七
12. OVERNIGHT SUCCESS -Rearranged ver.-
13. ダイヤモンドは傷つかない -Rearranged ver.-
14. 夢を -Rearranged ver.-
15. Counting the Seconds
16. TRICK U
17. 純愛カオス
18. TIME
19. SURVIVAL!!
20. Jumpin’ Up!
21. BRAND NEW STORY
22. SHINY LADY
EN1. Are you with me??
EN2. Lovely Lovely
EN3. my dearest
WEN1. Hey, Girls!

© 有限会社ルーフトップ