ピレリ「レース終盤にボッタスがファステストラップを更新したことで、我々の目標も達成された」

2019 オーストラリアグランプリ 決勝2019年3月17日、メルボルン
 メルセデスのバルテリ・ボッタスが、オーストラリアグランプリを圧勝で制しました。我々の予測通りの1ストップ戦略を採ったボッタスは、23周目にソフトからミディアムへ交換しました。トップ4が同様の戦略を採用しましたが、ピットストップのタイミングは異なるものでした。

 メルセデスのルイス・ハミルトンとフェラーリのセバスチャン・ベッテルは、戦略的に、それぞれのチームメイトよりも早めのピットストップを行いました。

キーポイント
・上位勢で最初にピットストップを行なったのは、アンダーカットを狙ったベッテルでした。この戦略に対応すべく、ハミルトンは、ベッテルの1周後にピットストップを行いました。

・ボッタスはステイアウトし、チームメイトとの差を広げました。

・トップ4で最後にピットストップを行なったドライバーは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンでした。26周目にピットストップを行なった戦略が功を奏し、フェルスタッペンは4番グリッドのスタートから表彰台を獲得しました。

・今シーズン最初にファステストラップポイントを獲得したドライバーは、バルテリ・ボッタスでした。ボッタスは、ファイナルラップの1周前に、昨年のファステストラップを更新するタイムを記録しました。

・大半のドライバーが1ストップでフィニッシュした中、ウィリアムズのジョージ・ラッセルが2回、チームメイトのロバート・クビサが3回のストップを行いました。

各コンパウンドのパフォーマンス
・ハード C2:トラック上のラバーインが進み、温暖なコンディション(気温24℃、路面温度44℃)となったことで、長いスティントに対応可能でデグラデーションが小さいハードタイヤが効果的なレースタイヤとなりました。

・ミディアム C3:金曜日のデータは、ミディアムが第2スティントに最適と示していましたが、フェラーリでも戦略が分かれたように、ハードとミディアムの選択が難しい状況でした。多くのドライバーが、ミディアムで40周以上のスティントを走行しました。

・ソフト C4:大半のドライバーがソフトでスタートしましたが、スティントの長さはまちまちでした。今年のタイヤの耐久性向上が、この戦略的なバリエーションを生み出しています。

ピレリ カーレーシング責任者 マリオ・イゾラのコメント
「3種類のコンパウンドは、アルバートパーク特有の厳しさに対応し、いずれも広範囲に渡って使用されていました。コンパウンドの選択やスティントの長さにおいて、興味深い戦略のバリエーションが見られました。また、グリッド後方のドライバーたちは、代替戦略によってポジションアップを図っていました。今年の目標は、ドライバーが各スティントの最初から最後までプッシュできるコンパウンドを提供することです。フェルスタッペンとファステストラップポイントを競い合っていたボッタスが、レース終盤にアルバートパークのファステストラップを更新したことは、我々の目標が達成されたことを示しています」

コンパウンド毎のラップタイム上位:
・ハードタイヤ
シャルル・ルクレール 1’26.926
ダニール・クビアト  1’27.448
ランス・ストロール  1’27.568

・ミディアムタイヤ
バルテリ・ボッタス 1’25.580
ルイス・ハミルトン 1’26.057
マックス・フェルスタッペン 1’26.256

・ソフトタイヤ
ピエール・ガスリー 1’27.229
バルテリ・ボッタス 1’27.815
アントニオ・ジョビナッツィ 1’28.479

■最長スティント:
ハード(C2) セルジオ・ペレス、ニコ・ヒュルケンベルグ 44Laps
ミディアム(C3) キミ・ライコネン 45Laps
ソフト(C4) アントニオ・ジョビナッツィ 30Laps

2019年F1開幕戦オーストラリアGP インフォグラフ
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