大磯駅前整備、町議会が一転容認 修正案、本会議が否決

JR大磯駅前

 過去最大の108億円となった2019年度の神奈川県大磯町一般会計当初予算案を巡り、同町議会は18日、本会議を開き、予算特別委員会が可決した修正案を否決、町側の原案を賛成多数で可決した。予算特別委はJR大磯駅前整備を認めず事業費を削減したが、本会議では一転し、新事業を議会側が容認する形となった。

 修正案で削除されたのは19年度予算案に盛り込まれた「大磯駅周辺安全・安心にぎわい創出事業」。本格的な事業着手に向けた計画策定や測量業務など計546万円が計上された。駅舎前の歩道を拡幅する一方、ロータリーを縮小し、車両の通行に一定のルールを設ける方針で検討を進める。

 町では明治記念大磯邸園や大磯港にぎわい施設などの事業が本格化することから、7日の予算特別委で修正案を可決した。この日の本会議では議員13人(議長を除く)のうち原案賛成7人、修正案賛成5人、原案と修正案に反対1人で町側の原案が可決された。

 原案に賛成した二宮加寿子氏(公明)は「駅前では小さな事故が多発している状況。町民の安全を最優先すべきだ」と強調。修正案を支持した鈴木玲代氏(無所属)は「大事業が続く中で最優先の事業か。将来へ財政の不安もある。町民への周知を徹底することが先決」と指摘した。

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