「5で戦力外。着けたくない」「私生活野球に直結」西岡剛、栃木入団会見の一問一答

栃木ゴールデンブレーブス・寺内崇幸監督(左)、西岡剛【写真:篠崎有理枝】

「結婚して幸せな家庭ある」と再婚していたことも明かす

 昨季限りで阪神を戦力外となり、ルートインBCリーグの栃木ゴールデンブレーブスへの入団が決まった西岡剛内野手が18日、栃木・小山市内で入団会見を行った。ネイビーのスーツに、真っ白なシャツ、会見に同席した古後昌彦会長、元巨人の寺内崇幸監督と揃いのゴールドのネクタイを締めて登壇。入団に至った経緯や、NPB復帰を諦めていない胸の内を語った。

 会見で西岡が語った主な一問一答は以下の通り。

「プロ野球という世界にいてマスコミの中に囲まれてきた人生だったんですけど、今日改めて記者の方に集まっていただけて、うれしく思います。監督が緊張していたのか噛んでいたので、僕も緊張してきました。この機会をいただいたエイジェック、栃木県民球団に感謝したいと思います」

――栃木入団に至った経緯は?
「戦力外になってトライアウト受けたんですが、トライアウトが終わった直後に独立リーグから6球団くらいから声をかけていただいたんですけど、栃木に1番初めに声をかけていただいた。NPBに戻るためには環境が大事なので、施設がしっかり整っている栃木を選びました」

――決断したタイミングは?
「2月に入ったときには決断していました」

――登録が内野手兼外野手。
「本気でNPB目指して明日から練習をスタートするんですけど、栃木ゴールデンブレーブスの選手たちも僕と同じくNPB目指している最中。同志として、僕が入って固定されるより、NPBで外野も経験しているので、選択肢、引き出しを増やして戦っていきたい。キャッチャーはやりたくないですけど」

――背番号はツインズ以来の「1」に。
「1と5が空いていると言っていただいたんですけど、『5』で戦力外になりましたので、着けたいという気持ちにはならなかった。イチから再出発するという意味で、いい番号をいただいたなと思います」

――昨季在籍した村田選手はNPB復帰を目指す期限を設けた。
「明日のこと分かりますか? 先のことより1日1日を成長できる人間でありたい。入団会見して気持ちが高ぶっている。NPBに戻ることを目標に、栃木の地域の社会貢献に全力で努力して貢献したい」

――栃木に入団するまでの心境は?
「阪神から戦力外となり、引退試合のオファーをいただいたんですけど、引退しないと答えた時点で心境のブレはない。どこの球団も決まらない中で、自分でトレーニングしている間、初めての経験だったんですけど、プロ野球の世界は凄いと気づかされた。その一心だけでトレーニングをしていて、ふとした時に『なにやってんやろ。どこいくんやろ』というのはありました。その時の自分と戦っているのは成長できる段階。逃げること、やめることは簡単。その決断、その先になにがあるか、やり遂げたほうが幸せな人生になると思っています」

――若い選手たちとNPBを目指すというのは環境的にも過酷。
「アメリカのマイナーはもっと厳しいです」

――自炊、洗濯などもする?
「結婚して幸せな家庭があるので。妻にサポートしてもらう。結婚するまでは外食ばかりで、考えていなかった。そういう部分では怪我をしたので、経験したことは若い選手に伝えたい。私生活が野球に直結してくるのがアスリート。若い時にできなかった、失敗して気づいたことを若い選手に伝えたい」

――村田さんとのやり取りは?
「今日これから会います。オリンピックで一緒にプレーして、コメントを新聞を通していただいて嬉しかった。村田選手の貢献をチーム関係者から聞いているので、しっかり継承、自分の色を出して、村田選手がやってきたことをつないでいきたい」

――ファンにメッセージを。
「1人でも多く球場に足を運んでほしい。去年まではちょっと弱かったので、今年は1勝でも多く、それに貢献したい。1人でも多く、栃木県民と触れ合い、多くのファンが球場に足を運んでもらえるように努力したい。あと、僕はいちごが好きです」(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)

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