1kgで100万円の「オーダーメイド塩」⁉ 世界で10人以下、塩職人の技術がスゴい

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高知県田野町は四国で一番小さな町。自然豊かなこの町では、知る人ぞ知る高級な「塩」がつくられています。
「塩二郎(えんじろう)」という名前で売られているその塩は、100gで1,000円というお値段にもかかわらず売り切れ必至!首都圏で腕を振るう一流シェフたちのオーダーも殺到する「塩二郎」とは、いったい誰がどのように作っているのでしょうか?

元サーフショップ経営の塩職人?

大評判の塩・「塩二郎」を作っているのは“田野屋塩二郎”さんという職人さん。元は東京・広尾でサーフショップを経営していましたが、10年ほど前に思い立って塩作りを始めたという異色の経歴の持ち主です。

塩二郎さんが作っているのは「完全天日塩」。一般的な塩は海水を煮詰めて短時間で作りますが、完全天日塩は火を一切使わず太陽の熱だけでじっくり結晶化させるという製法。

完成までには4カ月を要するうえ、「海水をひたすら手で混ぜながら少しずつ蒸発させる」という手間もかかるため、完全天日塩の職人さんは世界でも10人以下だといいます。「塩二郎」に高値が付き、すぐに売り切れるのも納得ですね。

ミネラルへのこだわりで“味”のオーダーメイドを実現

塩二郎さんが塩職人として強いこだわりを持っているのが“ミネラル”。完全天日塩の製法には手間と時間がかかりますが、ミネラル豊富な塩を作れるというメリットがあります。

塩の原料となる海水にも妥協はありません。塩二郎さんが海水を汲みに行くのは、海水と川の水が混じりあう「汽水域」と呼ばれる場所。海水のミネラルと、川の水に含まれる山のミネラルが両方とも入った水域です。

また、海水に含まれる数種類のミネラルは、成分によって結晶の速度や味が異なります。

塩二郎さんは各ミネラルの特徴を知りつくしており、海水を混ぜる手の感覚だけでミネラルを組み合わせ、粒の大きさや味をコントロールした塩を作りだします。

現在、お客さんの希望に応じて100段階もの味を作り分けています。

ただでさえ手間のかかる完全天日塩を「オーダーメイド方式」で注文すると、その分お値段もアップ。1kgあたり5万円から20万円という金額でも注文が止まらないとは、塩二郎さんの技術や出来上がった塩のクオリティがいかに高いかわかりますね。

高い技術が“風味”のオーダーメイドも可能に!

塩二郎さんの塩作り技術は、さらに進化したオーダーメイドも可能にしていました。
それは、「食材の風味がついた塩」のオーダーメイド。
「食材を海水に漬けて“だし”をとり、その旨味ごと結晶化させる」という方法で風味付きの塩を作っています。高い技術が必要なため、風味付きの塩を作れる職人さんは塩二郎さん以外にいません。

これまで「ネギ」「炭」「ミント」「バラ」などの食材で塩へ風味をつけてほしいというオーダーを受けましたが、“だし”がとれる量を集めるのが大変な食材や、利益が出ないほど高価な食材もあったそう。

たとえば、「イチゴ風味の塩」を作るにはイチゴを10Kgも使わなければならず、できた塩には1Kgで約40万円という値がつきました。

さらに苦労したのが「黒トリュフ風味の塩」。できた塩は1kg100万円で売れたものの、黒トリュフの仕入れだけで7~80万円かかってしまったそうです。

塩二郎さんはこれまで2,000種を超える塩のオーダーを受けてきましたが、手がけた塩はどれも「自分の娘」だといいます。

売り切れ続出の人気商品に自分と同じ「塩二郎」という名前をつけているのも、塩に対する愛情の表れなのかもしれませんね。

四国一小さな町で人気を爆発させていた塩は、「味や風味のオーダーメイドが可能なほど高い技術を持つ完全天日塩職人さん」によって作られていました。驚きのお値段設定も、塩二郎さんの塩作りにかけるこだわりや世界的な技術から来るものだとわかって納得がいきました!

お金のことが学べる!坂上&指原のつぶれない店(TBS系列:日曜よる7時~)

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