長野県の衣料品販売大手(株)ロン・都が民事再生法申請、マツオインターナショナル(株)が支援へ

 (株)ロン・都(TSR企業コード:410088056、法人番号:2100001003816、長野市川中島町御厨997 、登記上:同市大字南長野北石堂町1454、設立昭和42年3月、資本金5000万円、宮内隆太社長)は3月18日、長野地裁に民事再生法の適用を申請し同日、監督命令を受けた。申請代理人は大宮立弁護士(レックス法律事務所、東京都港区虎ノ門1-1-28、電話03-6205-7315)。監督委員には樋川和広弁護士(高橋法律事務所、長野市妻科425、電話026-234-9335)が選任された。
 負債総額は約34億9200万円。

 レディース向けのスーツやワンピース、コート、セーターなどを主体に、スカート、パンツ、ブラウスのほか、メンズ、小物雑貨などを販売。昭和62年2月に初の郊外ロードサイド店である東和田店を長野市内に開店して以降、店舗ネットワークを拡大するとともに店舗の大型化を目指し、平成8年5月には当社最大のイーストプラザ店を長野市内に開店。11年2月期には、ピークとなる売上高約71億4600万円を計上していた。
 しかし、その後は景気後退による消費低迷、ファストファッションやインターネットショップの台頭により減収で推移。新規出店や商品構成の再編等も行ったが、30年2月期の売上高は約20億5900万円まで落ち込んだ。過去の投資負担も重く、2期連続で経常赤字を計上し資金繰りは悪化していた。
 不採算店舗の閉鎖やコスト削減による立て直しを図る一方、金融機関から元本返済猶予も受けていたが、抜本的な改善には至らず今回の措置となった。
 なお、アパレル事業を展開するマツオインターナショナル(株)(TSR企業コード: 292635265、法人番号:3011001012402、東京都渋谷区)と事業譲渡契約を締結。今後は、スポンサーである同社の支援を受け、通常通り業務を継続していくことを公表している。

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