地産地消推進へ 商談会「五島うまかもん市」

 長崎県五島市で特産品を生産・加工する事業所と、食品を利用する市内の飲食店や宿泊施設を結び付ける商談会「五島うまかもん市」が19日、同市内であった。会場には地元で養殖されたマグロや練り製品、干物などの他に、県立五島海陽高の生徒が開発した「かんころ」と「切り干し大根」のアレンジレシピも並んだ。
 かんころは薄切りのサツマイモを、切り干し大根は細切りの大根を乾燥させた五島の特産品。海陽高では付加価値を高めた新たな食べ方を提案しようと、昨年からレシピ開発に取り組んできた。最終的に市内の飲食店や加工業者に商品化してもらうのが目的で、今回初めてレシピを披露した。
 会場では、かんころを生地やクリームに混ぜ込んだパンケーキやシュークリームなどのスイーツと、切り干し大根を麺の代わりに使ったナポリタンなど計6種類を紹介。試食の他、希望者には詳しいレシピも提供し、持ち帰って商品化が可能か検討してもらう。
 五島うどんの製造・販売業を営む中本茂代表はナポリタンを試食し、「干し大根は煮物のイメージしかなかったが、新しくていいアイデア。経営するうどん店でも定食の小鉢に出してみたい」と話した。
 商談会は地産地消を促そうと市が開催し、2回目。市内の10事業所がブースを出し、来場した飲食店などの経営者らが試食をして味を確かめた。

かんころや干し大根を活用したレシピを、来場者(左)に紹介する高校生ら=五島市三尾野1丁目、市福江総合福祉保健センター

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