魚くっきり素早く捕獲 八戸高専がカメラ付き網試作、要望の水産科学館「作業の手間省け楽に」

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水中の網の様子を手元のスマートフォンなどで確認できる
八戸高専の学生が製作した水中の様子を見ながら魚を捕まえられる網

 水中を確認しながら魚を捕獲して引き上げる装置の披露会が12日、八戸市水産科学館マリエントで開かれた。水槽内での作業を効率化するため、マリエントからの要望を受けた八戸高専(八戸市)が開発した。担当した学生たちは「まだ試作品の段階。いずれ1人でも簡単に扱えるような装置にしたい」と話している。

 2014年度に文部科学省の「地(知)の拠点整備事業」に採択された八戸高専は、自治体や企業と連携して地域課題の解決などに取り組んでいる。装置開発はその一環。専攻科1年の甲田智也さん(21)、安保勇紀さん(21)、細井遼太さん(21)が昨年10月ごろから共同で製作を始めた。

 装置は柄が6メートルまで伸縮可能な網で、網の付け根に水中撮影が可能なカメラを取り付けた。中継アンテナをつなぎ、スマートフォンなどをモニターとして水上から状況を確認できる。

 マリエントの水槽は上部から水を送り込んでおり、水面が波打って上から水中を確認するのが難しい。このため、魚の死骸を回収する際、上と水槽の前にそれぞれ職員を配置して無線で連絡を取りながら行うか、水を送るポンプを止める必要があり、作業の効率化が課題の一つとなっていた。

 マリエントの岩松幸徳次長は「作業の手間が省けて、かなり楽になりそうだ。網の場所も明瞭に見えるのもいい」と歓迎する。

 スマホを持ちながら網を操作するのは難しく、1人で作業するには装置を固定するなどまだ課題もあるというが、甲田さんは「実際に動いてほっとした。魚の捕獲に活用してもらえればうれしい」と語った。