【MLB】打のアスレチックス、スピードのマリナーズ 開幕戦の両チームラインナップを比較

マリナーズ・イチロー【写真:Getty Images】

3月20日に東京ドームで行われるアスレチックス対マリナーズの開幕戦

 3月20日にアメリカ本国に先駆けて開幕するMLB公式戦、アスレチックス対マリナーズ。今季の両チームの陣容を比べてみよう。まずは野手陣。MLB公式サイトのアクティブロースターから。成績は2018年のもの。名前の前の数字は背番号。*は左打者、+はスイッチヒッター。()は前年の所属チーム。

試合主催チームのアスレチックスから。

 オークランド・アスレチックス

○捕手
19 フェグリー(31歳) 39試93打19安2本15点0盗 率.204

○内野手

1 バレット(23歳) 32試73打17安5本16点0盗 率.233
26 チャプマン(25歳) 145試547打152安24本68点1盗 率.278
*28 オルソン(23歳) 162試580打143安29本84点2盗 率.247
+23 プロファー26歳) 146試524打133安20本77点10盗 率.254(レンジャーズ)
10 セミエン(28歳) 159試632打161安15本70点14盗 率.255

○外野手
20 カーナ(30歳) 122試365打91安17本52点1盗 率.249
2 デービス(31歳) 151試576打142安48本123点0盗 率.247
+8 グロスマン(29歳) 129試396打108安5本48点0盗 率.273(ツインズ)
22 ロリアーノ(24歳) 48試156打45安5本19点7盗 率.288
18 ピンダ―(26歳) 110試298打77安13本27点0盗 率.258
25 ピスコッティ(28歳) 151試546打146安27本88点2盗 率.267

 昨年、95勝67敗で、ア・リーグ西地区の2位になり、ワイルドカードでポストシーズンに進出したアスレチックス。野手陣は大きな変動はなかったが、レンジャーズから身体能力の高い内野手ジュリクソン・プロファーが移籍。ユーティリティだが東京ドームでは二塁を守っていた。

 昨年の本塁打王デービスは、18日の日本ハム戦でも強烈な打棒を見せたが、この選手を中心にピスコッティ、チャプマン、オルソン、プロファーと20本塁打以上の強打者が並んでいる。リーグ屈指の強力打線だ。「マネーボール」の主人公でもあるビリー・ビーンGMの方針で、盗塁を重視しないため、盗塁数の多い選手はいない。

イチローは開幕スタメン出場が内定、ラインナップは「9番・右翼」か

 シアトル・マリナーズ

○捕手
36 フレイタス(30歳) 36試93打20安1本5点0盗 率.215
*22 ナルバレス(27歳) 97試280打77安9本30点0盗 率.275(ホワイトソックス)

○内野手
1 ベッカム(29歳) 96試369打85安12本35点1盗 率.230(オリオールズ)
*9 ゴードン(30歳) 141試556打149安4本36点30盗 率.268
27 ヒーリー(27歳) 133試493打116安24本73点0盗 率.235
25 ムーア(27歳)(メジャー出場なし)(ブルワーズ)
*20 ボーゲルバック(26歳) 37試87打18安4本13点0盗 率.207

○外野手

5 ビショップ(25歳)(メジャー出場なし)
*32 ブルース(31歳) 94試319打118安9本37点2盗 率.223(メッツ)
17 ハニガー(28歳) 157試596打170安26本93点8盗 率.285
16 サンタナ(26歳) 85試211打56安5本20点1盗 率.265(ブルワーズ)
*0 スミス(25歳) 141試480打142安2本40点40盗 率.296(レイズ)
*51 イチロー(45歳) 15試44打9安0本0点0盗 率.205

○指名打者
10 エンカ―ナシオン(36歳) 137試500打123安32本107点3盗 率.246(インディアンス)

 イチローは3月19日に、NRI(キャンプ招待選手)からアクティブロースターに加えられた。その代わりに、調整が遅れているチームリーダーの三塁手、カイル・シーガーがリストから外れた。昨年の2枚看板だったロビンソン・カノ、ネルソン・クルーズが移籍。正捕手のズニーノも移籍。顔ぶれがガラッと変わった。

 40盗塁の俊足、マレックス・スミスがレイズから移籍。格好のリードオフマンだ。ただ、日本の試合ではスミスはまだ出場せず、首位打者もとった好打者のディー・ゴードンが1番を打っていた。4番にはインディアンスから移籍したエンカ―ナシオンが座る。通算380本塁打の強打者。黒田博樹から4本塁打、ダルビッシュ有から3本塁打、田中将大から2本塁打など日本人投手に強いことでも知られていた。

 この選手を中心に中軸は、ヒーリー、ハニガーが固める。18日の巨人戦で決勝本塁打を打ったフレイタスは控え捕手となる模様だ。イチローはプレシーズンマッチ同様、「9番・右翼」での先発か。

 昨年、89勝73敗でア・リーグ西地区3位だったマリナーズ。イチローがデビューした2001年以来、ポストシーズンに進出していない。東京での開幕戦に快勝して、幸先良いスタートを切りたいところだ。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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