「十八親和」発表 顧客の意向、融和重視 双方に配慮とFFG社長

 来年10月に発足する新銀行の輪郭がくっきりと見えてきた。関係3銀行トップは19日の記者会見で、「十八親和銀行」の名称や企業カラー、本店所在地について、顧客の意向や組織の融和を重視した選定経緯を明らかにした。
 「両行は規模も従業員数もほとんど一緒。どちらかを立てればどちらかが立たず、では良くない。行員やお客さまが納得する名前に落ち着いた」。柴戸隆成FFG社長は、県内トップを争ってきたライバル行である双方に配慮したと説明した。
 「十八」「親和」を外した全く別の名称も含め、30~40の案が浮上。だが、共に創業から140年以上の歴史があり、名称も地域に慣れ親しまれている。十八銀の森拓二郎頭取は「取引先から事あるごとに『十八の名前を残せないか』という声を少なからずいただいた。最終的に両方を残せて良かった」と胸をなでおろした。
 カラーは、FFGと十八銀が同じ青色系で、親和銀の緑色系と混ぜることも検討。森頭取は「候補の中でウンゼンツツジの色が非常に鮮やかだった。旧銀行の色を捨てて新しい銀行をつくる意味でいいなと感じた」。
 本店所在地を巡っては、柴戸社長は「佐世保の重要性はいささかも変わらない」と強調。親和銀の吉澤俊介頭取は「感情的には悩ましさもあったが、県庁所在地に置くのがオーソドックスな考え方」とした上で「県北の多くのお客さまから『本店が長崎市になり寂しいが、いい銀行をつくって』と応援していただいた」と感謝。佐世保本部を設置し、顧客に直接応対するソリューション部門を増強するとした。

新銀行の名称やシンボルマークについて説明した記者会見=福岡市、FFG本社

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