KCMGがTCRジャパンとスーパー耐久に参戦へ。ホンダ・シビックをル・マンウイナーがドライブ

 KCモーターグループ(KCMG)は3月20日、イギリス人ドライバーのマシュー・ホーソンを擁しピレリ・スーパー耐久シリーズならびに、2019年からスタートするTCRジャパンシリーズに、ホンダ・シビック タイプR TCRで参戦すると発表した。

 2018年にTCRヨーロッパシリーズで最多4勝を挙げ、チームタイトルを獲得したKCMG。香港に本拠を置くチームは2019年シーズン、小林可夢偉を起用して参戦している全日本スーパーフォーミュラ選手権をはじめ、ニッサンGT-RニスモGT3を使用しているIGTCインターコンチネンタルGTチャレンジ、ホンダカスタマーチームとして戦うWTCR世界ツーリングカー・カップなど、ワールドワイドな活動をみせているレーシングチームだ。

 そんなKCMGは2019年、前述の活動に加えてスーパー耐久のST-TCRクラスと今季からスーパーフォーミュラの併催レースとして行われるTCRジャパンに、ホンダ・シビック タイプR TCRを投じることを明らかにした。

 また、ドライバーにはKCMGと長年の付き合いがあるホーソンを中心とし、スーパー耐久ではチーム創設者のポール・イップと、2019年のドバイ24時間でKCMGのシビックTCRをドライブしたジム・カー・トゥの追加起用があわせてアナウンスされている。

 KCMGとホーソンは、かつて4シーズンに渡ってWEC世界耐久選手権をともに戦い、2015年のル・マン24時間LMP2クラス優勝を含む計5回のクラス優勝を飾るなど数々の成功を収めてきた。また、彼はジェントルマンドライバーながらGTアジア、フォーミュラ3アジア、全日本F3選手権Cクラスなど豊富なレーシングキャリアを持つことでも知られている。

「KCMGとホンダとともに、TCRジャパンシリーズ、スーパー耐久という日本のレースシリーズに戻ることができてとてもうれしく思う」と語るのは、今回初めてシビックTCRをドライブすることになるホーソン。

「僕は過去12年間、KCMGのフォーミュラレースと耐久レースプログラムに参加してきた。新しいTCRプロジェクトに参加することはそんな僕の特権だよね。新しいTCRプロジェクトに参加できて光栄に思うし、KCMGの変わらぬ信頼に感謝しているよ」

「スーパー耐久は僕のスポーツカーレースへの情熱を継続させてくれるだろう。シビック タイプR TCRを使った最初のテストはとてもうまくいった。僕は日本のサーキットをよく知っているし、ふたつのシリーズで大きな成功を収めたいと思っているんだ」

 そんなホーソンのKCMG復帰をチーム創設者のイップは喜ぶ。

「2019年シーズン、アジアで行うTCRレース活動のためにマット(マシュー・ホーソン)がKCMGに戻ってきてくれたことをとてもうれしく思う」

「私たちは何年もの間強い関係を築き、一緒にレースを戦ってきた。そのため、彼とは良い思い出がたくさんあるんだ」

「マットとジム・カー・トゥのふたりは、ともに素晴らしいドライバーであり、彼らは耐久レースとこれから戦っていく(日本の)サーキットをよく知っている。だから、今季の見通しは明るいと予想しているし、今週末の開幕戦鈴鹿5時間レースが始まるのを楽しみにしているんだ」

 世界各地で幅広くモータースポーツ活動を続けるKCMG。チームの新たな挑戦となる日本でのTCRプログラムは3月23~24、鈴鹿サーキットで開催されるスーパー耐久開幕戦でスタートする予定だ。

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