山鳥毛、寄付で賄えねば購入断念 瀬戸内市議会が関連3議案を可決

©株式会社山陽新聞社

 瀬戸内市議会は20日の2月定例会本会議で、国宝の備前刀「太刀 無銘一文字(山鳥毛=さんちょうもう)」の購入に向けた関連3議案を賛成多数で可決した。市は太刀の購入などに必要な計6億円を全額寄付で賄うため、2019年度も資金調達を継続する。

 4日までの寄付金は3億2980万円。ふるさと納税の返礼品といった経費を除き、充当できる財源は2億2600万円にとどまる。19年度内に6億円に達しない場合、市は購入を断念する方針。

 議案は、太刀購入費5億円▽保管する備前長船刀剣博物館の改修費1億円▽資金調達業務の委託料3400万円―などを盛り込んだ19年度一般会計補正予算案のほか、企業版ふるさと納税を積み立てる基金設置条例案など。議長を除く採決では、それぞれ賛成9、反対8だった。

 武久顕也市長は「僅差の可決を重く受け止める。購入の意義を理解してもらえるように説明責任を果たしつつ緊張感を持って取り組む」と述べた。

 山鳥毛を巡り、市は2度の軌道修正を経て、財源に公費は投入せず、全てを寄付で賄う当初の方針に戻した。