運転中に失神か 横浜の7人死傷バス事故

事故で大破した神奈川中央交通の路線バス(右)と追突された乗用車(左手前)=2018年10月28日午後10時35分ごろ、横浜市西区桜木町4丁目

 横浜市西区桜木町4丁目の国道16号で昨年10月、神奈川中央交通(本社・平塚市)の路線バスが乗用車に追突して乗客の男子高校生=当時(16)=が死亡し、乗客ら6人が負傷した事故で、バスの男性運転手(50)が、自律神経系の調節機能の乱れで生じる失神で事故を起こした可能性があることが20日、捜査関係者への取材で分かった。

 医師の所見などで、自律神経の乱れによって脳への血流が悪くなり、一時的な意識の消失が起きた可能性が指摘された。

 神奈川中央交通によると、男性運転手は2017年6月に睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断され、通院治療を受けていた。一方で、捜査関係者によると、失神に関しては病気と認識していなかったとみられ、特に治療もしていなかったという。

 男性運転手は、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で送検後、釈放されており、神奈川県警と横浜地検が任意で捜査を続けている。事故は昨年10月28日夜に発生。バスが赤信号で停止していた乗用車に追突し、道路脇の柱に衝突した。

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