オウムと宗教、報道問う 茨城大生 都内で課題や教訓発表

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記者110人にインタビューした結果を説明する茨城大3年の松浦亜梨紗さん(右)ら=都内

1995年の地下鉄サリン事件から24年となった20日、茨城大人文社会科学部の村上信夫教授(メディア論)のゼミが、都内でオウム真理教が起こした一連の事件と宗教報道の在り方を考える報告会を開いた。学生6人が当時の記者110人にインタビューした結果を基に、宗教報道の課題や教訓を発表。わずかでも危険性を感じたら取材、追求する報道姿勢の重要性を訴えた。

報告したのは、同事件後の97年に生まれた同大3年生の6人。2018年5月からテレビや新聞、雑誌の記者に、報道と信教の自由を巡る難しさ、報道が暴走を止められなかったのかを聞いた。

冒頭、村上教授は「報道機関が当時、何をして、何ができなかったか考えるきっかけにしてほしい」と話した。

代表して発表した松浦亜梨紗さん(21)は、報道機関がオウムの危険性を追求しなかった理由について、警察の捜査が及ばなかったことや憲法で保障された信教の自由に立ちすくんだことを挙げた記者が多かったとし、多くの記者が当時の報道を反省し、今も報道の方法を模索している現状を説明した。

松浦さんは「報道することが抑止力になる」と、危険な予兆を積極的に発信していく必要性を強調。「情報を受ける側も、カルトと宗教の違いを学ぶなど情報に敏感になり、報道に対して自分の意見を発信することが大切だ」と述べた。(高岡健作)