あのアニメのネットスラングの元ネタってなんなの?「ゴーウィwwwゴーウィwww」編

アニメで電話の着信音などが鳴るシーンで、コメント表示機能やコメントを放送中にリアルタイムで書き込める機能がある動画サイトでは「ゴーウィwwwゴーウィwww」と謎の言葉を入力する人がよくいるが、これは2012年7月から12月まで放送されたアニメ「マブラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス」のオープニングテーマ曲が元ネタになっている。

同アニメの前半1クール目のオープニングテーマには、倖田來未の楽曲「Go to the top」が使用された。この曲の歌いだしが「Going 光へ」なのだが、前奏で「ピロピロ」と特徴的な電子音が鳴るのが特徴になっている。この歌いだしの歌詞を参考にかなり早い時期から「ゴーウィwwwゴーウィwww」「ピロピロピロピロピロピロピロwwwwwwゴーウィwwwwゴーウィwwwwヒッカリヘwwwww」と打ち込まれるようになった。

実は同アニメの原作で、ゲームなので展開されているマブラヴシリーズは、地球外生命体に、人類がかなり追い詰められている状態から始まるロボットアクションモノになっている。その関係で同作のアニメ化以前は、世界観に即した、人類や主要キャラクターを鼓舞するような勇ましい曲が採用されることが多かった。

しかし同曲は倖田の楽曲ということで、打ち込み音が特徴的なポップな曲調となっており、放送直後から、作品の世界観とのギャップが大きな話題に。当初はそんなあまりにミスマッチな曲への揶揄も込めて「ゴーウィwwwゴーウィwww」と打ち込む人が多かったのも事実だろう。

しかし、同作のオープニングテーマが栗林みなみ「Doubt the World」にかわる頃には、この書き込みが癖になっている人が多く。前奏ピロピロがないと違和感を感じる人が続出。2012年末の「第63回NHK紅白歌合戦」(NHK総合)で倖田が同曲を披露することが確実となったときには大盛り上がりとなり、放送終了後には「カッコよかった」などのコメントがTwitterで見られるなど、評価は大きく変わることになった。

その後、アニメ放送終了後に他作品のアニメで電話など「ピロピロ」に似た電子音が鳴ると、反射的に「ゴーウィwwwゴーウィwww」と書き込む人が増えるようになる。2019年現在でも書き込まれることが多く、書き込む人々は「TE(トータル・イクリプス)勢」と呼ばれるようになった。(斎藤雅道)

*画像 Go to the top (SINGLE+DVD)

© 株式会社ジェイプレス社