『Le Phoceen』は20日、「ナントの監督ヴァイッド・ハリルホジッチは、マルセイユの日本代表DF酒井宏樹を称賛した」と報じた。
昨年春まで日本代表チームを率いていたハリルホジッチ。ワールドカップを前に解任された後、選手時代に所属していた古巣ナントの監督に就任し、酒井宏樹とフランスリーグで再会を果たすことになった。
彼は「弟子」でもある酒井宏樹について以下のように話し、選手としての能力ともに人格面を評価したとのこと。
ヴァイッド・ハリルホジッチ 「彼は愛すべき男であり、問題を起こすような態度を取ったことは一度もない。仕事においても、その適応力と寛大さにおいては信じられない人物だ。マルセイユのファンはよく知っているだろうがね。
サッカーの観点で言えば完成されており、彼は脅威的なアスリート能力がある。それが、彼をルディ・ガルシア監督の下で絶対的なレギュラーにしている」
(日本の選手がヨーロッパで成功するのは容易ではない。彼が簡単に適応したことを驚いている?)
「いいや。彼はドイツを経験していたからね。それが高いレベルのサッカーで要求されるものに適応できるようにしたのだ。
そして彼が持つ人格とサッカーのクオリティが、自然とここに適応できるようにしたのだ」
(ピッチ上での特性は?)
「言ったように、フィジカル的にはモンスターだ。明らかに左サイドよりは右サイドのほうがいいと思う。そちらのほうが多くプレーしてきたからね。
彼は守備の点でとてもいい。攻撃においても多くのものを提供できる。
唯一のマイナス面は、彼はすこしアグレッシブさを欠いていることだね。デュエルにおける悪辣さだよ。
私の目から見て、それが彼の唯一の欠点だ。正しすぎるんだよ。とはいえ、マルセイユでの一つ一つの試合で成長しているように見える」
(マルセイユのファンは彼を崇拝している)
「当然だ。我々は彼のような男を崇拝しなければならないよ。ピッチの内外を問わず、常に愛されている。チームメイトに対してもファンに対しても、傑出した態度を見せる選手だ」
(日本代表では、彼はあなたの言葉を伝えられる選手だった?)
「いや、そんなことはない。彼はお喋りな方ではないからね。むしろ話を聞くタイプで、より内向的だ。もっと改善して、もっと話して、もっと役割を果たしてほしい。
マルセイユとナントの試合の前、彼はフランス語でメッセージを送ってきたよ。彼はプレーしていなかったが、私に挨拶をしたがっていた」
(彼は代表ではスター選手?)
「私はそうは言わないね。彼は奥ゆかしく控えめな人物だから、前に出ようとはしない。ただ、ピッチ内では議論の余地がないがね」
(最後に、彼はリーグアンでも最高レベル?)
「確かに、彼は最高レベルの一人だ。フランスに来る前、マルセイユのスカウトとは話をした。私は彼のキャラクターについて意見を述べた。それほど大げさには言っていなかったと思うよ。
彼も私に相談してきた。『躊躇せずに前に進みなさい』と忠告した」