酒井宏樹を絶賛したハリル「彼のような男を崇拝すべき」

日本代表で師弟関係を結んだ酒井宏樹とハリルホジッチ監督 photo/Getty Images

ロシアW杯開幕直前まで日本代表を率い、現在はリーグ・アンのナントで指揮を執っているヴァイッド・ハリルホジッチ監督が、同代表DF酒井宏樹について語った。

ハリルホジッチ監督は仏『LE PHOCEEN』が行ったインタビューで、フランスの名門マルセイユでレギュラーの座を勝ち取った酒井の成長ぶりを称えている。

─酒井に対するあなた(ハリルホジッチ監督)の印象は?

「彼は愛すべき青年で、絶対に問題を起こさないんだ。仕事をするうえで必要な度量や応用力があることは、マルセイユのファンがよく知っているだろう。驚くべき運動能力を秘めているし、それが(同クラブの)リュディ・ガルシア監督のもとでレギュラーに君臨している理由だ」

─彼のプレイぶりについてはどう思いますか?

「彼のフィジカルはモンスター級だ。攻守両面でチームに多くのものをもたらしてくれる。今は左サイドでのプレイが多くなっているが、右サイドのほうが効果的にプレイできるだろう。ひとつだけウィークポイントを挙げるとすれば、彼のプレイは正しすぎるんだ。デュエル(球際での攻防)の際に必要な“あくどさ”やアグレッシブさが足りない。ただ、それもマルセイユでの日々で改善されているように見受けられる」

─マルセイユのファンが彼を崇拝しているように見えるのですが......。

「当然だよ。我々は彼のような男を崇拝すべきだ。彼はピッチ内外を問わず常に愛されている。チームメイトとファンの両方にとって、並外れた行動を見せる選手だよ」

─(同監督が日本代表を率いていた頃、)酒井はあなたの言葉を他の選手に伝えられる存在でしたか?

「そういう人物ではなかったね。彼はお喋りな人物ではなく、むしろ人の話をよく聞く内向的な性格だった。もっと(周りの選手と)話して、役割を果たしてほしい。昨年12月にマルセイユとナントが対戦した際、彼は試合前にフランス語でメッセージを送ってきた。彼はその試合に出場していなかったが、私に挨拶をしたがっていたね」

今冬に行われたアジアカップ終了後もマルセイユのレギュラーの座を守り抜き、直近のリーグ・アン7試合連続でフル出場を果たしている酒井。恩師から贈られた賛辞やアドバイスを糧とし、更なる成長を遂げることができるだろうか。

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