サッポロビールなどが「割り勘ビール」で東北を支援

トレジオンの吉田慶社長(左)とサッポロビールの田村豪 東京中央支社長

サッポロビールは東北の食材を使った飲食店を都内で展開するトレジオン(東京・港)と共同で、注文したビールに30円の寄付金がつく「割り勘ビール」を3月4日から提供している。注文ごとにサッポロビール、トレジオン、顧客がそれぞれ10円ずつ負担する仕組みで、集まった寄付金は東北の地域づくり活動をしている団体の支援金にする。トレジオンの吉田慶社長は「ビジネスモデルとして、他の飲食店にも広げていきたい」と意気込む。(松島 香織)

「割り勘ビール」の企画は、吉田社長自ら、店舗立ち上げから付き合いのあるサッポロビールへ持ち込んだ。「吉田社長とは何かやりたいと考えていました。企業として社会と共生するのは当たり前。吉田社長の思いを共有し協力したいと、1、2時間の打ち合わせで『割り勘ビール』を決定しました」とサッポロビール首都圏本部東京統括支社・東京中央支社長の田村豪さんは話した。

当初、吉田社長は通年での提供を提案していたが、田村支社長は季節ごとのニーズを考えたメリハリをつけることを助言した。「割り勘ビール」は今年4回開催する予定だ。田村支社長は「寄付金額は小さいかもしれないが、飽きられることなくやることが大切、続けることが大事」と力強く語る。

集まった寄付金は主に東北の地域を盛り上げる事業の支援基金として、東北の子ども達の遊び場づくりや地域交流の場づくり、地域再生を担う人材育成の活動などをしている団体におくる。吉田社長は「復興のためにというより、東北の地域を盛り上げるために、継続的に『割り勘ビール』を提供していきたい」と話す。

今回は第1弾として、サッポロ黒ラベルを対象にトレジオンが運営する「東北バル トレジオン」「東北酒場トレジオンポート」の2店舗で、3月4日から30日まで提供する。

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