敬老祝い金廃止 否決 平戸市議会閉会

 長崎県、定例平戸市議会は22日、最終本会議を開き、市内の77歳以上に支給している敬老祝い金を廃止する議案を全会一致で否決した。
 総務厚生委の山本芳久委員長は「拙速感が否めず、減額してでも高齢者にお祝いと感謝の姿勢は見せるべき」などと否決の理由を報告した。
 市によると、祝い金は2007年度から77歳に8千円、88歳に一律1万円を支給している。19年度の対象者は486人で総額約388万8千円。77歳時の支給は県内で平戸を含む4市だけで市は今後、平均寿命の延伸や介護給付費の増加を見込み、元気な高齢者の割合を引き上げる施策への予算配分を検討していた。
 定例会では17年8月、平戸沖で砂利採取運搬船2隻が沈没した事故で、船体引き揚げの指導などを国へ求める議員提出の意見書案を全会一致で可決したほか、総額277億4300万円の19年度一般会計当初予算案など43件を同意、可決し閉会した。

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