中国撤退のミスタードーナツはなぜ中国人消費者に受け入れられなかったのか―中国メディア

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2019年3月20日、中国網財経は、ミスタードーナツが中国人消費者に受け入れられなかった理由について分析する記事を掲載した。

記事は、ミスタードーナツを展開するダスキンが、3月25日から上海地区の10店舗すべての営業を停止することを発表したと紹介。「このニュースは、突然だったとはいえ予想されたことだった」とした。

ミスタードーナツは99年に上海へ進出した。当時はまだドーナツが珍しく、ミスタードーナツのかわいらしい外観やおいしさで、一度はドーナツブームが起こったという。しかし、「消費者ニーズの高度化とスイーツ市場の急速な変化や多元化により、ドーナツ人気は落ちていった」としている。

記事は、現在の消費者が求める製品には3つの要件にかなっていることが求められるとの食品産業アナリストの朱丹蓬(ジュー・ダンポン)氏の見方を紹介。それは、「製品面での優位性、感情、健康」の3つで、「特に健康は重要で、人々は糖分、油、脂肪、カロリーなどの要素と健康との関係性に関する知識がますます増えており、この知識が消費者をより健康的な製品を選択させている」のだという。

その上で朱氏は、「上記の3つの要件をドーナツはどれも備えてはいないため、消費者に捨てられるのは必然の結果だ」と分析。ミスタードーナツの例は、他の企業に対する挑戦と警告になっており、いかにして新たな消費者グループの核心的なニーズに合わせていくかが、企業にとっての課題だと論じた。

朱氏によると、ドーナツと同様の状況にあるのがチョコレートやクッキーなどの菓子分野だという。これらの製品は健康的ではないからで、実際に15年ころから市場に陰りが見えているのだという。

その一方で記事は、外形はドーナツに似ているが、低糖低カロリーの「ベーグル」に注目が集まっていると紹介。しかし朱氏は「現在のベーグルの市場影響力と普及率からすると、ドーナツにとって脅威とはなっていない。ドーナツにとっての急所は消費者から不健康との烙印(らくいん)を押されたことだ」と分析し、健康というニーズに合った製品を出せるかどうかが重要なポイントだと論じた。(翻訳・編集/山中)