さよなら佐世保市営バス

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 クリーム色の車体の佐世保市営バス。シルバーとブルーの西肥バス。佐世保の幹線道路を2種類のデザインの路線バスが走るのは、市民にとっては長年当たり前の風景だった▲両者の運行体制があすから西肥バスに一体化される。人口減少時代を迎えてバスの乗客数も減っていく中で、二つの事業者が競合していては共倒れしかねない。経営を効率化することで今の路線網の維持を目指そうと決めた▲ただ、統合後は便数が減ってしまう。不採算路線がどんどん切り捨てられるのではないか、競争がなくなれば運賃が簡単に値上げされるのではないかと、不安を抱く利用者もいる▲90年以上の歴史がある市営バス。斜面住宅地の道を上り下りしたり、通勤客を市の中心部や海沿いの工業地帯へ運んだり、弓張岳や鹿子前などの行楽地への足となったり。慣れ親しんだ市営バスがなくなることに、一抹の寂しさを覚える市民もいるだろう▲車体の色はしばらくはそのままだが、車両を新しくする際にシルバーとブルーに塗り直される。二つ並んだバス停も、いずれ一本化されていく▲きょうは佐世保市営バスのラストデー。市交通局は長年の利用に感謝し、全43路線の運賃を終日無料にする。名残を惜しんで、バスに乗って出掛けたくなる市民もきっといるはずだ。(泉)