キンブレル争奪戦 ブレーブスとブリュワーズの一騎打ちか

ジェレミー・ジェフレスとコリー・クネーベルを故障で欠くブリュワーズがクレイグ・キンブレルの獲得に向けて動き出すなか、キンブレルの古巣もまだ「最強守護神」の獲得を狙っているようだ。ジ・アスレチックのデービッド・オブライエンによると、キンブレルの古巣・ブレーブスは依然としてキンブレル獲得を検討しているという。オブライエンはさらに、キンブレルの行き先がブレーブスとブリュワーズの2球団に絞られた可能性が高いことを報じている。

ブレーブスのブルペンには実績の少ない投手が多く、また、A.J.ミンターが肩、ダレン・オデイが前腕の故障で開幕に間に合わない見込みとなっている。アローディス・ビスカイーノがクローザーを務めると見られるが、ビスカイーノも故障の多い投手であり、「最強守護神」のキンブレルがフィットするブルペン事情であると言える。ブレーブスのキンブレルに対する興味がどの程度のレベルであるかは明らかになっていないものの、MLB公式サイトでブレーブスの番記者を務めるマーク・ボーマンは、ブレーブスがキンブレルに対して正式なオファーをしていないことを伝えている。

一方のブリュワーズは、クネーベルにトミー・ジョン手術の可能性があり、ジェフレスも肩の故障により出遅れが確実となっている。キンブレルを獲得することにより、ジョシュ・ヘイダーを昨季のように試合の重要な場面で左の強打者にぶつける起用法が可能になるため、キンブレル獲得の成否は、今季の投手起用法に大きな影響を与えることになるだろう。キンブレルを獲得できなければ、ジェフレス復帰までの間はヘイダーをクローザーに固定せざるを得なくなり、自慢の「強力ブルペン」は大きな戦力ダウンを強いられることになる。

ブレーブスが所属するナ・リーグ東部地区と、ブリュワーズが所属するナ・リーグ中部地区は、いずれもメジャー有数の激戦地区であり、キンブレルの動向が両地区の優勝争いに大きな影響を与える可能性がある。「最強守護神」はどこへ行くのか。今後の動向に注目だ。

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