【高校野球】プロ注目の星稜・奥川が圧巻の奪三振ショー 17K完封&自己最速更新の151キロ

強豪対決は星稜・奥川が17奪三振の好投で履正社を下す

大会屈指の好カードは優勝候補の星稜に軍配 履正社エース清水も粘投

 第91回選抜高校野球大会が23日、兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕した。大会1日目の第3試合は優勝候補の星稜が3-0で勝利。エース右腕・奥川恭伸投手(3年)が強豪・履正社を完封。9回3安打、毎回の17奪三振の力投で初戦を突破した。

 今大会屈指の好カードとなった一戦。奥川は初回からいきなり自己最速を更新する151キロをマークするなど、快調な滑り出しを見せた。150キロ超の直球を見せたと思えば、少しスピードを落とした速球でファウルを打たせ、直球を待つ打者には大きく変化するスライダーやチェンジアップ、フォークでタイミングを外して空振りを奪った。すべての球種で空振りが取れた。8回までは四球もなかった。速いだけでなく、投球術も最後まで光った。

 打線もエースを援護。初回に2死一、二塁から女房役の山瀬慎之助(3年)の適時打で先制。1-0の7回には2死三塁から知田爽汰(2年)が左前適時打で加点した。昨夏の甲子園で母校の先輩・松井秀喜氏の開幕戦始球式でボールを受けたことで脚光を浴びた山瀬は3安打と大活躍だった。

 奥川は初回の1番・桃谷惟吹(3年)、2回の井上広大(3年)には自己最速を超える151キロを出すなど、力を入れるところにはギアを上げた。8回2死一、二塁。履正社の代打・田上奏大(2年)も追い込むと、146キロの力のある直球で空振り三振、9回1死一、三塁で4番の井上を迎えた場面は冷静なフィールディングで投ゴロ併殺に仕留め、ピンチを脱出した。

 履正社の左腕・清水大成(3年)も8回2失点と粘りの投球を見せたが、履正社打線が奥川に屈した。それだけ、奥川が完成された投手であることを印象付けた。

【奥川の投球内容】
1回 見三振・三ゴロ・空三振(2K)
2回 二ゴロ・見三振・空三振(2K)
3回 右安・投飛・空三振・空三振(2K)
4回 投ゴロ・空三振・空三振(2K)
5回 空三振・三ゴロ・空三振(2K)
6回 三ゴロ・空三振・二飛(1K)
7回 空三振・一ゴロ・見三振(2K)
8回 空三振・空三振・二安・三失・空三振(3K)
9回 四球・見三振・投併殺(1K)(Full-Count編集部)

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